決議の省略における提案者の同意の必要性について

決議の省略における提案者の同意の必要性について

投稿記事by 一般財団法人です。 » 2021年6月17日(木) 00:46

いつも大変お世話になっています。
理事会の決議事項について提案があった場合、理事の全員が書面等により同意があり、監事が意義を述べなかったときは、提案を可決する旨の理事会決議があったものとみなす規定を設けています。
この理事の全員の同意について、こちらのFAQにおいても「提案者本人の同意書もそろえる必要がある。」とされており、この点について、「提案者本人は提案内容に同意しているとみなす」との規定がないことから、提案者本人の同意書が必要となるとのご説明がありました。
法令等に規定がないことから、認められないというご説明が理解できないということではありませんが、常識的に考えて提案する者が同意しない内容について提案することは当然考えられず、また、規定上、理事の全員が同意しなけれが可決する旨の決議があったものとみなされないことから、同意しない提案をわざわざすること自体に意味をなさないこととなります。
そのため、法令においても、提案者は同意していると解することが常識であり、その常識を「提案者本人は提案内容に同意しているとみなす」という規定がないことから提案者本人の同意書が必要と結びつけるのは強引ではないかと思います。
この点について、法務省や会社法などの解釈、判例などから明確化されているものなどは、ございませんでしょうか。
一般財団法人です。
 

Re: 決議の省略における提案者の同意の必要性について

投稿記事by 公益法人協会相談員 上曽山 清 » 2021年6月21日(月) 14:28

一般財団法人 様
 ときおりご相談をいただく事項です。そのたびに、一般法人法96条において「理事の全員」と定めている以上、理事であるご提案者ご本人の「同意」も必要である旨お答えしています。会社法370条においても「取締役の全員」と定めており、ネット検索で知る限り、法律家や法律事務所は同様の質問を受けるようであり、提案者本人の同意は必要である旨答えているようです。
行政機関等から「理事の全員」、「取締役の全員」の解釈についてとくに見解が出ているとは私自身は承知しておりません。会社法の逐条解説(コンメンタール)にあたってもこの辺りの説明は見当たりません。一般法人法96条で「当該事項について議決に加わることができるものに限る。」と決議に加わることができる理事を限定していることからお判りのように、理事の一人である提案者を同意の対象から除くのであれば、同じ条文の中で「除く」旨定めると思われ、このことからも法技術上、当然のこととされているのではないでしょうか。
私見かつ蛇足ですが、提案者本人は反対であるが、何らかの事柄の成り行き上、心ならずも提案せざるを得ず、提案者本人が同意しないことにより決議の省略を阻むということもないとは言えないのではないでしょうか。このような可能性を排除する上でも提案者ご本人の「同意」は必要であるとも考えられます。
公益法人協会相談員 上曽山 清
 

Re: 決議の省略における提案者の同意の必要性について

投稿記事by 一般財団法人です。 » 2021年6月21日(月) 21:46

公益法人協会相談員 上曽山 清様

ご回答ありがとございました。
皆様ご苦労されている事項なのですね。しかし、登記に直接かかわることが少ないので、明確な判断が示されていないのかもしれません。
代表理事の選定の際には理事会議事録を添付するため、その理事会を書面のみなし決議で実施されてたことがある法人がありましたら、当該議事録に提案者の同意書の提出に関する記載などがされている実態があればわかるのですが。
対した手間でもないので、安全策として提案者の同意書も取っておくのがよいのかもしれませんが、現実的には大いに違和感があります。
上曽山様が最後に記載していただいています「提案者本人は反対であるが、何らかの事柄の成り行き上、心ならずも提案せざるを得ない場合」ですが、可能性の1つとしてあり得るものなのでしょうか。
答えは出ませんので、やめておきます。
ありがとうございました。
一般財団法人です。
 


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