2010年3月23日


市民公益税制に関する要望書を市民公益税制PTへ提出 ―ストック、フロー両面の寄附税制の整備について―


 公益財団法人公益法人協会(太田達男理事長)と公益法人税制委員会(※注)では、「市民公益税制に関する要望」を取りまとめ、3月23日、税制調査会市民公益税制PT・渡辺周座長宛に提出しました。「ストック財産を公益団体に寄附する場合の支援税制」及び「フロー資金を公益団体に寄附する場合の支援税制」の2点を柱に、寄附税制の整備について平成23年度の税制改正において実現するよう要望しています。概要は以下のとおりです。


●ストック財産を公益団体に寄附する場合の支援税制

  1. 信託制度を活用した財産寄附税制の提案:個人の資産形成が進み寄附文化の醸成を考えるとき、フローとしての所得からの寄附金のみならず、ストックからのまとまった財産の寄附も奨励支援する制度の構築が必要。新たに「特定寄附信託」(仮称)の仕組みを設け、公益法人や認定特定非営利活動法人など一定の公益法人等に寄附した場合における所得税及び相続税等に関し支援措置を講じることを要望する。なお、「特定寄附信託」の制度設計並びに税制上の適格要件及び支援措置については、様々な選択肢がありうるため、政府において別途有識者による研究会を立ち上げるよう併せて要望する。
    この制度は米国資産寄附税制として広く活用されている公益残余権信託(Charitable Remainder Trust)及び公益先行信託(Charitable Lead Trust)に範をとったもの。

  2. みなし譲渡所得税非課税特例措置の適用要件の見直し:公益社団・財団法人に対する有価証券・不動産等実物資産の寄附に関し、国税庁長官の承認は不用とすることなどを要望。

  3. 相続税非課税措置の適用要件の見直し:相続税非課税措置の取消しの場合、贈与者の地位の安定を損なうことを避けるため、相続税の課税対象は受贈者である公益社団・財団法人とすることなどを要望。


●フロー資金を公益団体に寄附する場合の支援税制

  1. 寄附金に係る年末調整制度の創設:公益社団・財団法人等特定公益増進法人並びに認定特定非営利活動法人(公益法人等)に対する寄附金について年末調整により寄附金控除ができる制度を創設することを要望。

  2. 個人会員を寄附金として取り扱うことの明確化:公益法人等に対し個人が支払う会費については、それが何らかのサービスと対価関係に立つものでない限り、税法上寄附金として取り扱うことを明確化することを要望。


要望書全文はこちらをご覧ください:
http://www.kohokyo.or.jp/kohokyo-weblog/topics/images/20100323.pdf


(※注)公益法人協会会員団体の役職員、研究者からなる委員会(委員長:加藤広樹・(財)トヨタ財団常務理事。事務局:公益法人協会)。平成14年度に設置、これまで公益法人税制上の諸問題について検討、提言・要望を行ってきた。