« 市民公益税制PTが報告書を公表(12/1) | メイン | 23年度税制改正関連法案が国会に提出(1/25) »

2010年12月20日


平成23年度税制改正大綱決定(12/16)


 政府は12月16日、臨時閣議で平成23年度税制改正大綱を決定し、発表しました。寄附金の税額控除制度導入や認定NPO法人の要件緩和、信託を活用した寄附促進税制の導入が実現される見通しとなりました。

 大綱は、「第1章 基本的な考え方」「第2章 各主要課題の平成23年度での取組み」「第3章 平成23年度税制改正」の3部からなっています。第2章では「市民公益税制」として、「市民が参画する様々な「新しい公共」の担い手を支える環境を税制面から支援すること」を基本的考え方に、①所得税の税額控除制度の導入、②認定NPO法人制度の見直し、③認定NPO法人の新認定法に基づく新たな認定制度、④地域において活動するNPO法人等の支援(個人住民税)、が盛り込まれました。③については、平成24年4月から開始できるよう次期通常国会で所要の法整備が行われることを目指すことになります。

(所得税の税額控除制度)
 ①の対象法人となるのは、認定NPO法人と公益社団・財団法人、社会福祉法人、学校法人、更生保護法人。ただし上記のうち認定NPO法人以外の法人は、認定NPO法人の認定要件となっているパブリック・サポート・テスト(PST)及び情報公開に関する要件を満たさねばなりません。現行の所得控除方式との選択で、寄附額から2000円を引いた額の40%分を所得税額から、10%分を個人住民税額から控除できることになります。

(認定NPO法人制度の見直し)
 ②では、認定NPO法人のPST要件として、従来の判定基準との選択制で新たに絶対数基準(3000円以上寄附者が100人以上)が設けられることや、都道府県又は市区町村で条例指定を受けたNPO法人についてはPST用件が免除されることなどが盛り込まれました。

(認定NPO法人の新たな認定制度)
 ③では、認定NPO法人の根拠法の法整備を経た上で、仮認定制度の導入、認定機関の地方移管、みなし寄附金制度の拡充などが行われます。

(地域において活動するNPO法人等の支援)
 ④では、都道府県や市区町村が条例指定した認定NPO法人以外のNPO法人への寄附金を個人住民税の寄附金税額控除の対象とすることや、個人住民税の寄附金税額控除の適用下限額を5千円から2千円に引き下げることなどが掲げられました。

(信託を活用した寄附促進税制の創設)
 また、個人所得課税関係では租税特別措置として、特定寄附信託いわゆる日本版プランド・ギビング信託に係る利子所得の非課税が創設されます。公益社団・財団法人や認定NPO法人等への寄附を主たる目的とした特定寄附信託については、信託財産から生じる利子所得について所得税・個人住民税が非課税となります。

(法人税関係)
 法人税関係では、中小法人(一般社団法人等及び人格のない社団等含む)が本則30%から25.5%に、所得800万円以下の軽減税率が本則22%から19%に引き下げられます。軽減税率では時限特例が設けられており、現行18%が15%に引き下げられ、平成26年3月末まで延長されることとなります。また、法人の一般寄附金の損金算入限度枠が半減される一方で、公益社団・財団法人、認定NPO法人等の特定公益増進法人に対する寄附金の別枠の損金算入限度枠は拡充される見通しです。

(寄附金の年末調整対象化)
 その他、寄附金控除の年末調整対象化については、源泉徴収義務者の負担や不正行為防止の必要性を踏まえ、検討を行うこととされました。

政府の平成23年度税制改正大綱はこちらをご覧ください。
→ http://www.cao.go.jp/zei-cho/etc/pdf/221216taikou.pdf