« 有識者会議再開、「公益性判断主体」 第三者機関が有力に | メイン | 「有識者会議」第11回―4法人をヒアリング― »

2004年05月10日


「議論の中間整理」に対する公法協「意見書」を提出


 (財)公益法人協会(公法協)は5月10日、内閣官房公益法人制度改革推進担当室に対し「議論の中間整理」(以下「中間整理」)に関する意見書を提出しました。

 公法協では、従来、公益性のある非営利法人と一般の非営利法人とでは社会に対する責任のあり方が根本的に異なるため、両者を同一の法人制度の下に置くことは公益活動の活性化にとってむしろ弊害、社会にとっても混乱を生ずるおそれがあり、法人法制上別類型として区分すべきということを主張してきました。公法協では、今なお、この考え方が最も妥当と信じていますが、「中間整理」は、公益性のある非営利法人と一般非営利法人を一本化した法人法制を想定しております。

 意見書ではその前提に立ち、「中間整理」がまとめた論点に対応し意見を述べました。主な内容は次のとおりです。

1 改革の意義について

 「中間整理」の基本認識は評価。国内外の社会に誇ることのできる制度創設に向けて更なる検討を。

2 新たな非営利法人制度について

 法制上残余財産を分配できる法人と残余財産を分配できない法人の2類型に分け、後者から前者への変更を禁ずること。

3 公益性を取り扱う仕組みのあり方

 (1) 公益性のある非営利法人

 「公益性に相応しい規律の法人の受け皿の仕組みを民法等で規定」(考え方A)によるべき。「税法以外に公益性を取り扱う仕組みを特に設けない」(考え方B)は、民事法上公益性ある非営利法人を抹殺するもので、絶対反対。

 (2) 公益性判断機関

 〔組織〕 中立で公正な判断ができる単一の組織に。国家行政組織法第3条に基づく委員会が最も適当。委員は民間有識者から登用。事務局にも民間人を登用。

 〔職務〕 公益性判断だけでなく、事後チェック、支援・相談機能も併せ持つべき。

 (3) 公益性の判断要件・手続

 〔判断要件〕 ①設立目的②活動(事業)分野③組織(規律)の3点から判断。極力明確、客観的な基準に。非営利法人法又はその特別法で法定。

〔判断手続〕 設立にかかわる基本文書(定款・寄付行為その他)により判断。活動実績を求める考え方は、公益活動を始めようとする人の意欲を阻害するおそれがあり、反対。

 (4) 適正運営の確保

 〔内部規律〕公益性のある非営利法人は一般非営利法人より重い規律、広い情報公開が必要であるが、小規模法人への特例措置も検討の余地。

4 その他

 (1) 現行公益法人の取扱い

  本来現行公益法人は新制度下の公益性のある非営利法人に移行可能なはずであるが、他法人類型へ移行・転換の際は円滑な移行措置を。

 (2) 課税関係

  新非営利法人及び公益性のある非営利法人の課税関係については、有識者会議でも討議し、所轄の政府機関へ提言を。

 (3) 公益信託

  公益法人制度改革に合わせ、公益信託制度についても改革検討を。


 「意見書」全文です