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2004年03月17日


「制度改革に関する有識者会議」第7回開催


 公益法人制度改革に関する有識者会議の第7回会議が3月17日午後、虎ノ門第10森ビルで開催され、「議論の整理に向けた予備審議」が行われました。有識者会議メンバーの東ヶ崎邦夫氏((社)日本アイソトープ協会総務部長)より、レポートを頂戴しましたので掲載します。


第7回 「公益法人制度改革に関する有識者会議」 の主な論点

 今回は第1回から第6回までに議論された内容を踏まえて、中間論点整理に向けた審議が行われた。しかし、委員及び事務局から出されたいくつかの論点が並列に示されたため、必ずしも委員会の決定意見という形にはなっていない。次回以降、議論が煮詰められ、改革の方向が示されることになろう。今回の議論の概要は次の通り。

 先ず、この度の「改革の意義」については、民間非営利活動の促進を第一に掲げ、従来公益法人が果たしてきた重要な役割を認識しつつ、現行の公益法人制度の諸問題に適切に対処する必要があるとした上で、いわゆる公益国家独占主義から脱却する必要があるとした。

 基本的検討方針として、①新たな非営利法人制度を創設する必要性がある、②民間非営利活動を担う主体に一般的に法人格取得の機会を与えることを通じ、一層活力ある社会の実現を図る、③主務官庁制の抜本的な見直しが必要との考えの下、法人設立の簡便性、法人の自律性、情報開示による透明性、公益性判断の客観性の確保、法人格の取得と公益性の判断の分離、カバナンス強化、規律の確保等を打ち出している。これは閣議決定の内容に沿うものであるが、法人格の取得と公益性の判断の分離については異論もあった。

 「新たな非営利法人(仮称)制度の創設」については、公益性の有無にかかわらず、準則主義(登記)により、法人格を取得できるとし、営利法人制度との区別を明確化するため、非営利法人における社員の権利・義務の内容としては、出資義務を負わない、利益分配請求権を有しない、残余財産分配請求権を有しない(ただし、定款又は社員総会の決議によって、社員に残余財産を帰属させることは妨げない。)、法人財産に対する持ち分を有しないとすることなどが議論された。

 「新たな非営利法人制度における公益性の位置づけ」については、活発な意見があった。

 先ず公益性の考え方について、社会への貢献性を含めた利他の視点が重要であることが確認された。また、今後、主体である法人の目的や規律を考慮するとともに、事業にも着目するといった考え方、不特定多数人の利益を図ることをどの程度厳格に求めるかなどについてさらに検討が必要であることを確認した。

 公益性を判断する意義については、税制上の措置だけではなく、法人のガバナンスの強化、社会的信用の向上等につながることを挙げた。
 最も議論になったのは、「公益性を取扱う仕組みのあり方」であった。基本的な3つの考え方は、①国等の機関(単一の行政庁、行政委員会等を含む)が公益性を判断することとし、その仕組みを民法など税法以外の法律で規制する、②専ら税制上の効果に着目し、課税庁が公益性を判断する、③国等の機関は公益性を判断せず、格付け機関のような民間機関が行う考え方である。公益性は統一的な機関で判断される必要があり、公益性判断に伴う不服申立てなど不利益救済のあり方についてもさらに検討することとなる。

 今後は、一定の体制(組織・人員等)の必要性と行政部門の膨張抑制との調和を図る視点も踏まえ、検討がなされる。

 「判断要件のあり方」として、公益性の判断要件は、判断に当たっての裁量の余地をできるだけ排除し、客観的で明確なものとする必要があるとし、 時代の変化に応じて、適切に見直すことができる必要があるとした。また、形式的な要件に加え、活動実績についての要件が必要であることも議論になったが、事業計画や予算上の裏付けで代替できるのではないかとの意見もあった。

 設立後の「適正運営の確保のあり方」については、法人や事業の規模に配慮した上で、理事の責任のあり方や理事に対するコントロールのあり方などを検討することによりガバナンスを強化し、一般の非営利法人に比べしっかりした規律を確保する。透明性を高める観点から、プライバシーの保護に留意しつつ、十分な情報開示を行う。法人の不適切な活動に対処するための、外部の実効性のある事後チェックの仕組み(手段)を設ける、などの意見があった。

(東ヶ崎邦夫)


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 次回会議は3月22日(月)。「非営利法人ワーキング・グループの検討状況報告(2)」「議論の中間整理に向けた審議」が行われる予定です。

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 ★有識者会議の議事概要及び資料は、行革事務局ホームページで公開されています。