« 「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」 | メイン | 公益法人をめぐる動き »

2002年09月06日


「論点整理」に関する意見書を提出


 財団法人公益法人協会は、内閣官房行政改革推進事務局が去る8月2日に発表しパブリックコメントを募集していた 「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」 に関する意見書を9月6日、同事務局へ提出しました。

 意見書作成に当たって、当協会は会員に対するアンケートを実施、次いで当協会常設専門委員会である公益法人法制対策委員会、公益法人税制対策委員会、公益法人コンプライアンス対策委員会で討議、さらにこれらを踏まえて8月29日に行われた臨時理事会及び評議員会での決議により、本意見書を取りまとめたものです。

 意見書の要約は下記のとおりです。

 また、意見書全文及びアンケート結果につきましては月刊誌「公益法人」平成14年10月号に掲載いたしましたが、それに先がけて意見書全文のPDF版を本ホームページに掲載いたしました。

  →「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)に関する意見書」(PDF版)

 なお、アンケートにご協力いただきました方がた並びに本意見書作成に当たりご審議いただきました役員・委員の皆様方に、厚くお礼申し上げます。


-----------------------------------------------------------------------------------------------------------



要  約

(財団法人公益法人協会意見書)
1.当協会の基本的な視点

 「論点整理」に対する当協会の意見の基礎となる視点は次の三点の主張に纏められる。

1)公益法人という法人類型を法人法制上で位置付けること。

2)公益法人の設立は準則主義によること。

3)公益法人の社会的役割を正しく評価し、税制等政府の積極的支援を従前以上に講ずること。

2.「論点整理」各項目に対応する個別的意見

1)公益法人制度の抜本的改革の必要性

 基本的に「論点整理」の趣旨に賛成する。

 ただし、「論点整理」では言及されていない次の二点を付け加えたい。

 第一に、特別法による公益法人制度についても速やかに同様の趣旨による見直しを行うこと。

 第二に、今回の公益法人改革を公益法人の市民社会における役割を不可欠なものと評価し、市民参加の公益活動とこれに対する税制等政府の支援が根付くための契機とする方向性を明確に示すこと。

2)非営利法人制度のあるべき姿

 基本的に「論点整理」の趣旨に賛成する。

3)非営利法人制度改革の方向

(1)法人類型

 改革パターン①(公益法人、NPO法人ならびに中間法人を非営利法人という一つの法人類型に一本化する案)を基本検討パターンとし、改革パターン②(公益法人とNPO法人を合体した「非営利・公益法人」と「非営利非公益法人(中間法人)」との2類型とする)を参考パターンとする考え方には反対する。両者のいずれをとるかはなお、慎重な検討が必要であるから現時点では先後、優劣を決めるべきでない。

 なお、財団法人制度については、法人と信託とを併存するメニューとして示し、国民の選択に任せることとするべきである。

(2)法人格取得

 設立を認証主義とする改革パターン②の場合、準則主義とするべきである。

(3)公益性の判断

 改革パターン①における「法人制度上公益性判断の仕組みを設けない」アのパターンについては強く反対する。

 公益性の判断を行政庁の認証によって行う方式(改革パターン①イ②)についても賛成できない。まして、認証する際に一定期間の活動実績で判断する制度には強く反対する。法定された公益要件を定款に規定することで公益法人たりうる方式(改革パターン①イ①)を改革パターン①の中では支持する。

(4)適正運営の確保

 公益法人の適正運営を確保するための仕組みとして、「論点整理」が指摘するセルフガバナンスの確立、ディスクロージャー制度の確立、事後チェック主義への転換はいずれも基本的に賛成する。

(5)税制上の措置

 具体的な提言がなされていないため、「論点整理」に対する現時点での評価はできない。

 ただし、「論点整理」が暗示するごとく、公益法人の設立方式や設立後の運営について行政庁の関与がある場合とない場合とで、支援税制の判断基準に差異を設ける考え方には強く反対する。

(6)現存する公益法人の他法人類型への移行

 現存する公益法人の他法人類型への移行は、当該法人の自主的判断に任せ、行政庁が強制してはならない。移行する際には、財産上の損害を生じさせないよう特段の立法的措置が必要である。

3.今後の検討作業の進め方

 民間有識者よりなる常設の検討委員会を設けるべきである。

 また、政府部内においては所要の制度改正が完了するまで、一元化された部署が担当するべきである。

以 上