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2002年08月02日


「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」


 内閣官房行政改革推進事務局(行革事務局)は平成14年8月2日、「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」を発表しました。
 「論点整理」本文はA4判7ページ。大きく次の3項目からなっています。

  1 公益法人制度の抜本的改革の必要性
  2 非営利法人制度のあるべき姿
  3 非営利法人制度改革の方向

 3では、「法人類型」「法人格取得」「公益性の判断」「適正運営の確保」等6項目について論点を整理し、今後の検討方向として、下記2通りの改革パターンのうち、「改革パターン①を基本検討パターンとして検討」「議論を深める意味で、改革パターン②も参考パターンとして併せて検討」としております。

 改革パターン①:

 公益法人と中間法人を一緒にして「非営利法人」(仮称)という一つの類型にまとめる。法人格の取得は登記のみによる(準則主義)。

 改革パターン②:

 非営利法人を2類型に分ける。公益性を有するものは「非営利・公益法人(仮称)」という類型とし、公益性を有しないものは「中間法人(仮称)」という類型とする。法人格の取得は、「非営利・公益法人(仮称)」の場合は行政庁の認証により(認証主義)、「中間法人(仮称)」の場合は登記による(準則主義)。

 改革パターン①の場合、「公益性の判断」が問題になってきますが、これについては複数の選択肢が示されています。税制については具体的記述はありません。

 行革事務局の説明によれば、今後の議論の「スタート台」となる論点を整理した、とのことです。

 行革事務局では広く意見を募集しました(同事務局ホームページ)が、当協会は下記のスケジュールで、「論点整理」に対する意見書をとりまとめました。

  ~8月中旬  会員アンケート(無作為抽出)の回収及び集計

   8月下旬  3専門委員会(法制・税制・コンプライアンス)の合同会議
         臨時理事会・評議員会により意見書を決定

   9月6日  意見書を提出

 -会員の方へ-

 「会員アンケート調査」については、上記のとおり無作為抽出にてご依頼いたしました。
 ご回答いただきました皆様方に、厚くお礼申し上げます。


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 (以下は行革推進事務局作成によるものです)


「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」
に関するご意見募集
平成14年8月2日

 内閣官房行政改革推進事務局では、最近の社会・経済情勢の進展を踏まえ、民間非営利活動を社会・経済システムの中で積極的に位置付けるとともに、公益法人(民法第34条の規定により設立された社団法人・財団法人)について指摘される諸問題に適切に対処する観点から、「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」を作成いたしました。

 作成に当たっては、本年4月から6月にかけて、6回にわたり有識者ヒアリングを実施し、合計18名(延べ27名)の有識者のご意見を頂きました。

 今後、「公益法人制度等改革大綱(仮称)」を取りまとめる際の参考とするため、「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」に対し、広く国民の皆様からご意見等を募集します。

1.「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」の概要

   今回取りまとめた「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」の概要は次のとおりです。

  (1) 「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」

  (2) 改革パターン①(基本検討パターン)の制度概要について

  (3) 改革パターン②(参考パターン)の制度概要について

  (4) 公益の定義について

2.ご意見の募集要領

 下記のご意見募集様式を参考にご意見をまとめ、日本語による文書で、次の方法によりお寄せください(電話によるご意見はご遠慮ください。)。

  (1) 下記のご意見募集様式(メールボックス)に直接入力し、送信する方法

   必要事項を入力の上、送信してください。

  (2) FAXによる方法

   FAX番号:03-3503-0633 宛て、送信してください。

  (3) 郵送による方法

  〒105-0001 東京都港区虎ノ門第10森ビル4階

行政改革推進事務局行政委託型公益法人等改革推進室宛て、送付してください。

3.ご意見の募集期限

   平成14年9月10日(火)

   ※ 募集方法にかかわらず同日必着とさせていただきます。

4.ご意見募集様式(メールボックスとしても使えます。)

 「公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)」に関する意見

1. 氏 名:(必須)
2. 年 齢:(必須)
3. 性 別:(必須)
4. 職 業:(必須)
5. 所属団体:(特にない場合は「なし」で結構です。)
6. 連絡先の住所、電話番号又は電子メールアドレス(必須)
7. 今回の論点整理で示した改革パターン等を踏まえ、例えば次のような点についてどのようにお考えか、ご意見をお寄せください。

 ○ わが国の非営利法人とその公益的な活動を今後どのように位置付けていくべきか?

 ○ 非営利法人とその公益的な活動を担うもののあるべき姿はどのようなものと考えられるか?
  本中間整理で示された改革パターンについてのご意見等
 ○ 価値観が多様化される中で、今後のわが国における「公益」とはどのようなものと考えられるべきか?また公益性はどのような観点・基準により判断されるべきか?

 ○ 法人運営の適正化を図る上でどのような方法が効果的か(ガバナンス強化、ディスクロージャー徹底、不正時の設立取消等)?

 ○ 抜本的改革を行う際、現在既に設立許可されている公益法人の取扱いについてどのように考えるべきか?

 ○ その他、非営利法人とその公益的な活動全般についてのご意見等

5.ご意見の公開 

 お寄せいただいたご意見は氏名、住所、電話番号又は電子メールアドレス等の個人情報を除き、原則公表させていただきます。

 なお、個別の回答はいたしかねますので、ご了承ください。

6.その他

 (お問い合わせ先)

  行政改革推進事務局

  行政委託型公益法人等改革推進室 (TEL:03-3539-8948、8947)


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公益法人制度の抜本的改革に向けて(論点整理)
1 公益法人制度の抜本的改革の必要性

(1)我が国の公益法人(民法第34条の規定により設立される社団法人及び財団法人をいう。以下同じ。)制度は明治29年の民法制定以来100余年にわたる歴史を有しているが、この間、制度の抜本的な見直しは行われてこなかった。その一方で学校法人等の特別法に基づく公益を担う法人制度が多数創設されてきている。

   また最近では、特定非営利活動促進法(以下「NPO法」という。)が制定され、比較的広い分野で活発に活動を展開しつつある。さらに、非営利非公益法人制度が存在しなかった民法の問題点を補って中間法人法が整備された。しかし、制度論としてはかえって複雑になったとの指摘もある。

(2)一方、今後の我が国社会において民間非営利活動が果たすべき役割はますます重要となり、公益法人は、これら非営利(※)の活動を担う代表的な主体として、歴史的に一定の大きな役割を果たしてきている。

   しかし、公益法人制度に関しては、その運営、指導監督、ガバナンスなどの在り方について、次のような批判がしばしば見受けられ、制度の廃止も含めて検討すべきではないかとの意見もあるところである。

 ア 主務官庁の自由裁量による許可主義を採用しているため、法人設立が簡便ではない。また、同一法人に対しても事業分野ごとの主務官庁の指導監督があり、極めて煩雑である。

 イ 公益性の判断基準が不明確であり、かつ、行政が自由裁量で判断するのは良くない。

 ウ 主務官庁による一般的な指導監督権限を背景に、不祥事が発生するたびに指導監督が強化されてきたが、こうした事前規制の仕組みが限界に来ている。

 エ 公益法人への公務員のいわゆる「天下り」が多く、その公益法人への検査、検定等の行政事務の委託等により、民間企業や個人の活動が著しく阻害されている事例が多数見受けられる。

 オ 現状のディスクロージャー(業務・財務等の資料の開示)は、インターネットの活用等の改善もなされているが、その内容が分かりにくい、あるいは法的根拠を持たないガイドラインに基づく制度のため必ずしも徹底されない等の問題がある。

 カ 公益性を時代や法人活動の変化に即して柔軟に見直す仕組みがなく、公益法人の中には公益法人といえない、営利法人や中間法人に本来的に分類されるべき性格のものが混在している。

 キ 財団法人については、低金利時代に運営が困難になっており、また社団化しつつあるものも見受けられる。財団法人制度の抜本的改革が必要である。

 ※ 「非営利」とは、剰余金を構成員に分配することを目的としないことをいう(以下同じ)。

(3)営利法人の基本法である商法が、コーポレートガバナンス(企業統治)の観点から、近年数次にわたる大幅な見直しが行われていること、NPO法及び中間法人法の国会審議の際の附帯決議において、公益法人制度の見直しについても言及されていることも踏まえれば、いまや公益法人制度そのものについて関連制度も含めて抜本的かつ体系的な見直しを行い、真に時代の要請にこたえ得る非営利法人制度の基本的制度として再構築することが必要である。

(4)この場合、現行のNPO法は民法の特別法としても独特の存在であるので、新たな基本的制度の中に発展的に解消される可能性が高いと考えられる。

2 非営利法人制度のあるべき姿

 非営利法人制度のあるべき姿としては、次のようなものが求められる。

(1)簡便な方法で法人が設立できる。(簡便性)

(2)「公益性の判断」がされる場合は、その基準ができるだけ客観的かつ明確な形で示されている。(客観性)

(3)民間の自主性を尊重する観点から、法人の設立や活動への行政の関与が最小化されている。(自律性)

(4)法人運営やその活動の姿が広く国民に分かりやすいものとなる。(透明性)

(5)時代の変遷や活動内容の変化に応じ、法人の位置付け等が柔軟に見直される。(柔軟性)

3 非営利法人制度改革の方向

 非営利法人制度のあるべき姿を踏まえ、公益法人制度改革の方向性に関し、法人類型、法人格取得、公益性判断、適正運営の確保という4つの視点について、それぞれ複数の選択肢を示す。

 なお、現行の財団法人制度については、①基本財産を持った非営利の法人とすること、②公益信託制度を改革してその中に取り込むこと、などが方向性として考えられる。

(1)法人類型

 法人類型としては、次の2通りの改革パターンが想定されるが、法人設立が簡便であり、より抜本的かつ体系的な見直しとなる改革パターン①を基本検討パターンとして検討する。しかし、議論を深める上で有益であるので、改革パターン②も参考パターンとして併せて検討することとする。

 ア 公益法人と中間法人という類型を「非営利法人(仮称)」という一つの類型にまとめる。(改革パターン①)

 イ 非営利法人を2類型に分け、公益性を有するものは「非営利・公益法人(仮称)」という類型とし、非営利非公益の法人(現行の中間法人)は、新制度においても「中間法人(仮称)」という類型とする。(改革パターン②)

(2)法人格取得

 ア 改革パターン①の場合、法人格の取得は登記のみによることとする(準則主義)。

 イ 改革パターン②の場合、「非営利・公益法人(仮称)」は行政庁の認証により法人格を取得し(認証主義)、「中間法人(仮称)」は登記のみによることとする(準則主義)。

(3)公益性の判断

 改革パターン①の場合、法人格の取得とは別の問題として、公益性判断の要否が問題となり、ア又はイの選択が必要である。

 ア 法人制度上公益性判断の仕組みを設けない。この場合、公益性の判断は税法の適用についてのみ行われることとなる。

 イ 法人制度上、公益の概念を取り入れ、法人の公益性を個別に判断する仕組みとする。この場合、公益性の判断は次の方法のいずれかによることとする。

  ① 定款に公益の要件(不特定多数の者の利益を図ること、剰余金を構成員に分配しないこと、残余財産は類似公益法人又は国若しくは地方公共団体に寄附すること)を定めた場合には、非営利公益法人を称することが出来ることとする。ただし、税法の適用は税務当局の判断で行われる。

  ② 公益性の判断を、主務官庁制の弊害を排除した上で、行政庁の認証によって行うこととする。

    この場合、法人設立時の申請により認証する制度と、非営利法人としての一定期間の活動実績で判断し認証する制度が考えられる。

  ※ イの場合、公益について法律上可能な限り明確に定義することが必要と考えられる。

    また、公益性の認証等を受けた法人について、公益目的の遂行を制度上担保する仕組み(日頃の活動や支出への一定の制限、特別のガバナンス等)や、公益性の認証等が取り消された場合の解散時の残余財産の取扱い等を検討する必要がある。  

  ※ 改革パターン②の場合も同様に、公益について法律上可能な限り明確に定義すること、公益目的の遂行を制度上担保する仕組みを検討することが必要である。

    また、公益性を有することをもって法人格を取得しているため、設立後に公益性が失われた場合には、法人格そのものを取り消すこと(又は、財産承継に伴い不当な利得が生じないよう、移行に関し公平かつ合理的なシステムを構築した上で、他法人類型へ移行させること)が考えられる。

(4)適正運営の確保

 ア セルフ・ガバナンス(法人の自治制度)の確立

  ① 行政の関与を最小化し法人のガバナンスを強化する。

    具体的には、理事、監事や社員等の権限、責任や相互の牽制機能等を法制上明確化すること(罰則の在り方も併せて検討する必要がある。)、営利法人並みのガバナンスを求めること(社員による代表訴訟等の可否も検討する必要がある。)が考えられる。

    さらに公益性の確保という観点から、例えば、寄附者や市民による監査請求、理事の公益遂行義務の明確化等の特別のガバナンスを求めることも考えられる。

  ② 現行の財団法人の基本財産取崩しや資産運用については、指導監督で制約が設けられているが、新しい制度で基本財産を持った非営利の法人の制度を採用した場合、自己責任に基づく自律的な運営を促す観点(法人運営の安定性や継続性は法人自らの責任に委ねるべき)から、こうした制約を緩和ないし廃止することも考えられる。

 イ ディスクロージャー制度の確立

  ① 利害関係人等を対象としたディスクロージャーを法制化することが考えられる。

  ② さらに、法人の目的・事業の公益性や、活動が寄附等で支えられる等の観点に着目し、国民一般に対し誰もが分かりやすい形でのディスクロージャーを求める仕組みを検討することも考えられる。

 ウ 事後チェック主義への転換等

   不祥事の未然防止には限界があることから、事前の指導監督ではなく事後的チェックで規律する「事後チェック主義」へ転換すべきであるとの意見がある。この場合、法人格取得の方式に応じ次のように考えられる。

  ① 準則的に法人格が取得できる場合

    現行の中間法人と同様、裁判所が利害関係人等の請求により、解散命令等を行う(制度としての機動性が課題)。

  ② 法人の設立に当たって行政庁が認証を行う場合

    現行のNPO法人と同様に当該行政庁が法律の規定に従って報告徴収、改善命令等を行った上で、法人格取消し等を行う。

(5)税制上の措置

 今後、新たな法人制度の姿に対応した税制上の措置の在り方について、課税の公平性・公正性を踏まえつつ、「公益法人制度等改革大綱(仮称)」策定の時期(平成14年度中)を目途に基本的な方向が示されるよう、財務省、総務省等関係府省においても検討を進めていく必要がある。その際、租税を減免する措置を講ずるにふさわしい要件やそれを担保する仕組み等について根本に立ち返った検討を行うべきである。

 なお、法人制度の改革パターンからみた場合の税制上の論点の例は以下のとおりである。

 ア 改革パターン①の場合

  ① 法人制度上、公益性の判断を行わない場合、非営利法人やその活動のうち公益性の観点から一定の基準に該当するものを他と区分し、税制上優遇する仕組みを設定することについて検討が必要である。

  ② 定款に公益の要件を定め、非営利公益法人を称することができることとした場合、設立手続に着目すれば現行中間法人と同様と考えられるが、他方、活動目的等に着目すれば現行のNPO法人と同様と考えられる。何に着眼して税制上の措置を行うか検討が必要である。

  ③ 公益性の判断を行政庁の認証によって行う場合、その認証について現行のNPO法人と同様に税制上の措置を連動させるかどうか、また連動させる際はどのような公益性判断の具体的基準が必要か等について検討が必要である。

 イ 改革パターン②の場合

  ① 「非営利・公益法人(仮称)」は、法人の性格としては現行のNPO法人と同様と考えられる。その認証について現行と同様、税制上の措置を連動させるかどうか、また連動させる場合はどのような公益性判断の具体的基準が必要か等について検討が必要である。

  ② 「中間法人(仮称)」は、法人の性格からして現在と同様、原則課税と考えられる。

 ウ 今回の法人制度の見直しにあわせ、現行の特定公益増進法人、認定NPO法人の制度を見直し、いわゆる寄附文化を育てる観点も踏まえつつ、寄附に対する税を減免するにふさわしい公益的活動がどのようなものか等を含め、寄附に係る新しい税制上の措置を検討する必要がある。

 エ なお、税の優遇措置を付与する前提となる公益性の判断を行う主体については、行政庁、税務当局のほか、英国のチャリティ委員会のような独立機関に行わせるべきであるとの意見も踏まえ検討する。

(6)現存する公益法人の他法人類型への移行

 ア 公益法人制度を抜本的に改革するという趣旨からすれば、現存する公益法人についても改革後の非営利法人制度の姿に合わせた整理が必要である。

  ① 現存する公益法人から、新しい「非営利法人(仮称)」(パターン①)のうち公益性の認証等を受けたもの、又は「非営利・公益法人(仮称)」(パターン②)への移行については、これらが公益性の判断を必要とされるものであることから、現存する公益法人のうち、あらためて一定の判定を経てふさわしいと認められた法人についてのみ移行を認めることが考えられる。

  ② それ以外の法人については、法人格を失わせることが基本と考えられるが、直ちに法人格を失わせるのではなく、例えば一定期間を限って、営利法人、「非営利法人(仮称)」(パターン①)のうち公益性の認証等を受けていないもの、又は「中間法人(仮称)」(パターン②)に円滑に移行できるよう、法規定の整備により対応することも考えられる。

 イ 上記の整理を行う際、公益法人の財産は、公益目的のために処分されるべきものと解されていること、税制優遇等による上積みが含まれていることにも留意して、財産承継に伴い不当な利得が生じないよう、移行に関し公平かつ合理的なシステムを構築する必要がある。

 ※ 本資料は、公益法人制度の抜本的改革に向けた議論を進めていく上で「スタート台」となる論点を整理しており、今後、議論を深める中でさらに検討が加えられるべきものである。


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資 料 1


改革パターン①(基本検討パターン)の制度概要について

 制 度 概 要
 

特色・留意点

 

〇 現行の公益法人及び中間法人という類型を「非営利法人(仮称)」という一つの類型にまとめる(現行公益法人制度を廃止)。

〇 法人格の取得は登記のみによることとし(準則主義)、不正時等には利害関係人等の請求により裁判所が解散命令等。

〇 剰余金を構成員に分配することを目的としないが、日頃の活動や支出に特に制限を設けず、解散時の残余財産分配は可能。

〇 公益性の判断について次の仕組みが考えられる。

 ア 公益性判断は行わない。この場合、税制上の措置等の観点から、一定のものを区分することの可否を要検討。

 イ-(1) 法人制度上、定款に公益の要件を定めれば、非営利公益法人を称することができる仕組みとする。

 イ-(2) 公益性の判断を行政庁の認証で行う。現行のような主務官庁制の弊害は排除する。この場合、設立時の申請により判断する仕組みと、法人の活動実績で判断する仕組みが考えられる。

 
〇 非営利法人制度の改革としては、より抜本的かつ体系的な見直しとなる。

〇 登記によって法人格が取得できるので、法人を設立しやすい仕組み。

〇 現行の公益法人制度のような、法人格取得に伴う主務官庁による指導監督はなくなる。

〇 イ-(1)及びイ-(2)の場合、上記に加え次の特色・留意点がある。 

 ・ 公益について、法律上可能な限り明確に定義することが必要。

 ・ 公益性の認証等を受けた法人について、公益目的の遂行を制度上担保する仕組みを検討することが必要。

 ・ 公益性の認証等が取り消された場合、解散時の残余財産の取扱い等をどのようにすべきか検討が必要。

 


改革パターン②(参考パターン)の制度概要について

 

制 度 概 要

 
 

特色・留意点

 

〇 非営利法人のうち公益性を有するものは「非営利・公益法人(仮称)」という類型とし、非営利非公益の法人(現行の中間法人)は「中間法人(仮称)」という類型とする(現行の公益法人制度を廃止)。

〇 「非営利・公益法人(仮称)」については、法人設立の申請に際し、定款等で定められた法人の目的、事業の内容等に基づき、行政庁が公益性を判断(認証主義)。現行のような主務官庁制の弊害は排除する。不正時等には法人格を与えた行政庁が是正指導等の上、法人格を取消し。

〇 剰余金を構成員に分配することを目的とせず、加えて、公益を目的とする法人であるとの観点から、日頃の活動や支出に一定の制限を設けるとともに、解散時の残余財産分配は禁止。

〇 「中間法人(仮称)」は、現行の中間法人と基本的に同様。

 

〇 「公益性を有する法人類型」が独立しており、法人の性格の違いが国民にとって分かりやすい。

〇 現行の主務官庁許可より、法人格を取得しやすい仕組み。

〇 法人の活動や運営に関する行政の関与については、現行の公益法人に対する主務官庁の一般的指導監督よりは限定的。

〇 公益について、法律上可能な限り明確に定義することが必要。

〇 公益性を有することをもって法人格を取得しているため、設立後に公益性が失われた場合には、法人格そのものを取り消すこと(又は、財産承継に伴い不当な利得が生じないよう、移行に関し公平かつ合理的なシステムを構築した上で、他法人類型へ移行させること)が考えられる。

資 料 2


公益の定義について
○ 「公益」について、法律上直接その概念を定義しているものはない。

○ NPO法では、「特定非営利活動」について、「別表に掲げる活動に該当する活動であって、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするもの」としている(第2条第1項)。

○ 民法では、公益法人の設立について、「祭祀、宗教、慈善、学術、技芸其他公益ニ関スル社団又ハ財団ニシテ営利ヲ目的トセサルモノ」は主務官庁の許可を得てこれを法人とすることができるとしているが(第34条)、「公益」についての定義はない。

○ なお、「公益法人の設立許可及び指導監督基準」(平成8年9月20日閣議決定)において「公益法人は、積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とする」とされている。