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2018年1月


公益法人の「働き方」をアピールする

鶴見 和雄((公財)公益法人協会 常務理事・事務局長)

2018年の新年を迎え、改めて「公益法人での働き方」に付いて、想いを巡らせてみた。
ここでいう、「公益法人」は、「非営利セクター」を構成する重要なアクターであり、その働き方は、「一般法人」や「NPO法人」等の他非営利セクターも包含するものと見て欲しい。

自分自身も、17年前に、総合商社より、その頃の「財団法人」、現在の「公益財団法人」に転身し、現在に至っていることから、振り返えると、17年前と今とでは、随分「公益法人」での「働き方」も変わったものだと、つくづく感じる。

昨年9月に発表された、「平成28年 内閣府概況調査」では、9,458公益法人に、常勤の理事数は8,977名であり、非常勤は122,726名である。
また、監事に付いても、常勤が85名、非常勤が19,666名となっている。
同様に職員数をみると、9,548法人に勤務する職員数は、259,358名(常勤201,891名、非常勤57,467名)となっており、その半数の50.3%、4,775法人が、2~9名規模の職員数であり、10名以上の法人数は、32.0%の3,037法人となっている。

これらの概況調査に、ジェンダー別職員数の分析はなされていないが、理事・監事においては、多くの法人において、男性が大勢を占め、逆に職員においては、6割方が、女性によって占められていると容易に推測ができる。
一般企業と比較しても、理事・監事に当たる役員は、同様な傾向にあると思うが、職員においては、公益法人での女性の比率がかなり高いのではなかろうか。
その要因の一つが、生活を支える「給与」のレベルに起因するからではないだろうか。

昨今、盛んに「働き方改革」が話題となっている。
これを公益法人に当てはめると、どうであろう。
一般企業と比し、公益法人に勤務する職員は、多様化した雇用関係で従事しているケースが多い。
事実、筆者が16年間在籍した、国際開発を専門とする「公益財団法人」には、70名弱の常勤・非常勤職員が在籍し、ボランティアとしてさらに700名の方々に従事していただいた。
その職員やボランティアの85%以上が女性であり、多くの女性が子育てをしながら、また男性は、育児休暇を取得しながら、公益法人の理念達成のため、経営側は、働く人たちの視点に立ち、自らのライフスタイルに合わせた働き方を実践できる環境を整備していた。
ある意味、「働き方改革」を先取りした多様化を推進している公益法人も少なからず多いと思われる。

「働き方改革」と裏腹な関係にあるのが、「生産性」と言われているが、そうとは思わない。
生産性を上げるには、「働き方」も重要な要素といえる。
適正な労働環境づくりと、ワーク・ライフ・バランス(仕事「ワーク」と生活「ライフ」の調和「バランス」)を取ることで、充分に生産性は向上する。
2018年は2020年のオリンピック・イヤーに向け、公益法人の「働き方」をアピールする良い機会としたい。