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2017年7月


新理事長就任あいさつと公益法人の信頼性

雨宮孝子((公財)公益法人協会 理事長)

2017年6月27日の評議員会及び臨時理事会により(公財)公益法人協会の理事長に就任しました雨宮孝子です。
公益法人協会には1974年から嘱託、専門委員、最後は理事として務めておりまして久しぶりの里帰りです。前職は、内閣府公益認定等委員会委員を非常勤を含め三期9年間、公益認定や監督等の仕事をしておりました。 

初心に帰り、改めて公益法人とは何か、その存在意義などを顧みると、最も重要なこと、またその根本にあるのは、社会からの信頼です。

今年の4月の新聞記事(2017年4月20日付け毎日新聞)に、(公社)全国老人福祉施設協議会(以下、全老施協という)の役員達が高級料亭で飲食をし、これを会議費で支出したことが、不適切な会計処理として内閣府公益認定等委員会(以下、委員会という)から報告徴収を受けたとの記載がありました。
全老施協とは、老人福祉及び介護に関する正しい知識の普及・理解の促進を図るため、調査研究、研修、相談事業、出版などを行う公益社団法人で、特別養護老人ホームやデイサービスセンターなどの施設や事業所が会員となっており、事業のほとんどを会費で賄っているようです。
この件が委員会で処理されている時期には、私は当該委員会の委員を退職しておりましたため、この事件は新聞報道で知りました。

通常、公益法人に対する委員会による監督では、不適切事例や法令違反等に対し、報告徴収、勧告、命令、認定取消しと段階を踏み、勧告以上は公表されます。報告徴収の段階では情報が公表されないため、新聞報道にあったように内部からの通報があったために事態が明らかになったと思われます。この事例では、過去4年間で3300万円以上の不適切支出があったようです。この事例だけでなく、公益財団法人でも内部で多額の使い込みが発覚したり、預り金の不正流用があったり新聞ネタは多く発生しています。

公益法人に対する会費や寄付金は、単なる支払いではなく、支払う個人、団体、法人の思いの詰まった意思あるお金です。公益法人の目的や事業に賛同して会費や寄付金を出したり、設立当初に一定の公益目的のために財産を出捐した個人や企業の思いを果たすため、公益法人の役員達は目的実現のために懸命に事業を行うことによって社会からの信頼をかちとることができるのです。
委員会の指摘を受けたから、役員が辞任したり、第三者委員会を設定し状況を究明するのではありません。公益法人を運営する役員の姿勢の問題です。

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