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2017年2月


「助成財団フォーラム」への名称変更に思いを込めて

田中 皓((公財)助成財団センター 専務理事)

最近は俳句や川柳をたしなむ人が増えてきているようです。
テレビでも夏井いつき先生が著名人のゲストが作成した俳句を、容赦のない毒舌で評価・添削する姿が人気を博し話題となっています。
また、川柳は技巧にとらわれず、話し言葉で感情や情景を率直に表すのが特徴で取っ付き易いのかもしれません。

(公財)公益法人協会では(公社)日本フィランソロピー協会と共催し、2回目を迎えた昨年12月の「寄付月間」の取り組みの一環として「寄付川柳」を募集したところ、何と5,000件もの応募があり、現在優秀な作品の選定の真っただ中であるようで、結果の発表が楽しみです。
おりしも2月13日には、毎年恒例の「サラリーマン川柳」(第一生命保険)の入選100句が発表されましたが、今年で30回目、5万句を超える句が寄せられたのは20年ぶりだとか。
このサラリーマン川柳の過去の優秀作品を振り返ってみますと、その時代の世相を実に見事に反映し、その時代を鮮明に思い起こさせます。

過去の作品では、「ボディコンを 無理して着たら ボンレスハム」「ドットコム どこが混むのと 聞く上司」「『空気読め!!』 それより部下の 気持ち読め!!」等々。
今年の作品も同様で「一枚の トランプ世界を 撹乱し」「ものわすれ ふせぐサプリを 飲み忘れ」「ありのまま スッピンみせたら 君の名は?」等いまを象徴するキーワードを巧みに織り込んだ川柳が、入選100句に並んでいます。

(公財)助成財団センターでは、1985年の設立以来、会員向けの行事として年に1度「会員の集い」を開催。
その後名称を「助成財団の集い」と変え、本年からは「助成財団フォーラム」と名称を変更しました。
その間に取り上げられた講演やシンポジウム、セミナー、パネル討論などを振り返ってみますと、先の川柳ではありませんが時代を先取りするテーマを都度取り上げていて、その時代の課題を浮き彫りにしていることが良く読み取れます。

「フォーラム」に名称を変えた背景は、明2月16日のフォーラム当日に理事長から話があることになっていますのでここでは触れにくいのですが、ポイントは助成財団間の仲間内だけの情報交換に止まらず、その活動や成果をより多くの方々に知ってもらうため、助成に係わりのある、関心のあるより多くの方々が参加しやすく、気軽に意見交換が出来るオープンな交流の場にしていきたいとの思いが強くあります。

昨今は非営利組織の活動を支える資金も、民間助成金のほかに地域ファンドや公益信託、休眠預金、遺贈寄付など時代の変化と共に官民による多元化がどんどん進展しています。
その中で助成財団の自らの役割やポジションをしっかりと認識し、時代を先取りした事業を展開するためにも「フォーラム」等を通しての関係者間の意見交換や交流が強く望まれます。

助成の在り方も、これまで中心的であった公募型助成一辺倒から脱却し、財団の主体的、能動的な助成事業を展開すること、その一例として今回のフォーラムのテーマでもある財団の意思による非公募助成等にもチャレンジしていくことも必要になってくるでしょう。

そのためには、非公募助成に対する公益性の認定の問題や助成財団自身の体力強化、財政基盤強化を阻害しかねない収支相償の問題は大きな壁となっています。
これをクリアし、財政的な余力を持った財団運営が実現できてこそ、社会のニーズに応えられる臨機応変な助成活動が可能になります。

現在、公益認定等委員会の会計研究会で検討されている「特定費用準備資金」が、将来の事業拡大のための資金に加え、将来の収支変動に備えた資金として活用しやすくなることや、加えて当期の公益目的保有財産を金融資産として取得し事業の「維持、拡大」に活用しやすくなる等の運用・解釈が実務に則した形で実現されることを切に要望し期待するところです。

今回の「フォーラム」への名称変更に込めた思いを多くの関係者にご理解いただき、その思いを貫くために制度、実務の両面からの課題解決に引き続き注力していきたいと考えるところです。

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