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2013年1月


年頭の挨拶

太田 達男(公益法人協会理事長) 

昨年を回顧いたしますと、日本の経済環境は依然出口の見えない深刻な不況が続いています。
また、東日本大震災および福島の放射線汚染問題は、私たち日本人共通の大きな課題ですが、その復興に向けた取組みは端緒についたばかりとしかいえない状況です。
さらに、目を外に転じますとTPPの参加問題や隣国との不幸な出来事が続き、国論がさまざまに交わされた年であったといって良いでしょう。

このように日本人の多くの方々が、閉塞感、不安感、脱力感、あるいは一種のアンニュイ、憂鬱な気持ちといって良いでしょうか、こんな気持ちを抱いている中で、年末の総選挙を迎えました。

結果は皆様ご承知のとおりとなりました。論評は政治評論家やジャーナリストにお任せいたしますが、少なくとも多くの市民は少しでも先行きの明るさが見えてくることを期待して、それぞれの投票行動につなげたのではないかと思います。

目先の短期的な景気回復と、より長期的な日本社会の再建とは、政治や経済の素人であります私のような人間にとっても、大変バランスの取り方が難しい問題であろうと思うところですが、少なくともこれからだんだん世の中がよくなるという先行きの期待感が持てるような政治をお願いしたいところです。

さて、平成20年12月から施行されました、新公益法人制度は、まさに110年ぶりの大改正でありました。さまざまな弊害が指摘されておりました、政府が民間の公益活動をコントロールするといういわゆる主務官庁制度を廃止し、民間の自発的な社会貢献活動を促し、もって社会の公益を増進することに寄与するという理念と目的を持ったこの制度は、旧制度からの移行期間も後1年足らずというところまで参りました。

今後、さらにこの制度がこれからも順調に成長し、社会に貢献しようとする多くの市民に活用され、真に市民社会で定着していくためには、なお制度上改善すべきいくつかの問題点があることが指摘されております。
非営利のセクターが自立し、自発的に社会の隅々や専門的な分野で、立派な活動を続けることが出来るための環境と基盤整備は、党派の違いを超えて与野党一体となって、ご理解、ご協力いただけるものと堅く信じております。

ここで、公益法人はじめ非営利組織の皆様方にも、是非お願いしたいことがあります。
ご承知のように被災地では30万人を超す方々が、仮設住宅はじめ仮住まいで生活再建の見通しも立たないまま、厳しい冬を迎えて不自由な日々を過ごしておられます。
このような中、私たち公益法人や特定非営利活動法人等の適切な支援活動に対して被災地の皆様は大きな期待を抱いておられます。 
本来の公益活動もおろそかにしてはなりませんし、いろいろ制約条件もおありになるとは思いますが、それぞれの資金や、専門性、そして何よりも被災者の方々の苦難は自分たちの苦しみでもあるというお気持ちを持っていただいて、自分たちの組織として何が出来るのか、柔軟にお考えいただければと思います。
どんな小さなことでも全部あわせれば大きな支援活動となります。

今年も公益法人はじめ非営利組織に関係される方々の、ご健康と組織の更なるご発展を心からお祈りいたします。

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