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2011年6月


NPO法の抜本改正が意味するもの

特定非営利活動法人日本NPOセンター 代表理事 山岡義典

 本日(6月15日)午前、参議院本会議で特定非営利活動促進法(NPO法)の抜本改正が成立した。議員立法によるもので、両院とも全会一致。与野党激突の中、NPO議員連盟の皆さんのご尽力に感謝する。

 NPO法人シーズを中心とした市民団体側の連携した要請活動も、成立への勢いをつけた。2月と5月には国会議員会館で集会を行い、全国各地から400人を超えるNPO関係者が出席、各党のNPO議連議員が力強い約束をした。
 本年度の寄附税制改革も成立していないという異色の通常国会で、まず来年度からの体制がまず整ったわけだ。

 今回の改正の一番大きな点は、認定NPO法人制度をNPO法に取り込み、担当を国税庁から所轄庁に移したことにある。ぐっと身近なところで申請できる。しかも「仮認定制度」もできた。もちろん本年度から始まるはずの絶対値基準による認定制度(3000円以上の寄附をした者が100人以上)も取り入れられている。認定NPO法人の大幅な増加が見込まれる。

 NPO法人の認証制度自体も見直された。内閣総理大臣は所轄庁でなくなり、主たる事務所のある都道府県知事に移る。会計制度では「収支計算書」がNPO提案の「活動計算書」に改められた。さらに17の活動分野に3つの活動が加わった。①観光の振興を図る活動、②農漁村及び中山間地域の振興を図る活動、③都道府県又は指定都市の条例で定める活動だ。

 NPO側が求めた「特定非営利活動法人」を「市民活動法人」に、「特定非営利活動促進法」を「市民活動促進法」にという要望は実現しなかったが、それ以外は、ほぼ実現した。あとはNPOの側が、これをどう使いこなし、どう社会の信頼を得ていくかにかかっている。

 一般に法人制度の改正はなかなか難しい。公益法人制度の大改革には110年かかった。しかし社会の動きは早い。社会の実情に合わせた改正は、常に問い続けなければならない。

 新しい一般・公益法人制度も施行2年半が過ぎた。あと2年半で移行申請は終わる。その時期を見据えた抜本改革への取り組みを本格化すべきだろう。
 公益法人協会では、この5月に「非営利法人法研究会」を発足させた。大いに議論を活発化させることを期待したい。同時に、その成果を実現するための運動体制も整えていかなければならない。「法人制度は我々が変えていく」という意気込みを、持続してもちたいものだ。

(公益財団法人 公益法人協会 評議員議長)

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