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2009年12月


新制度施行1年を振り返って

公益財団法人 公益法人協会 理事長 太田 達男

 早くも移行期間の5分の1が過ぎましたが、ここでこの1年間を振り返ってみましょう。

 なんといっても特徴的なことは、申請スピードの遅々たる歩みです。特例民法法人の申請件数400件強、認定認可件数約100件弱というのはあまりにも少ないというのが実感です。来年度後半から23年度にかけて申請が殺到すると予想されますが、今までのような審査手法では大混乱は必至です。

 ただでさえ難解なルールの上に、中途半端な情報が乱れ飛び、多くの公益法人が明確な意思決定ができかねるというのが最大の原因と思います。加えて行政庁の一部担当官の対応にも大いに問題があります。

 新制度における初めての審査実務に真摯に取り組んでいただいていることには大いに敬意を表しますが、なかには不勉強による誤った指導、法令に抵触していない事項についての担当官の個人的裁量による無意味な指導、定款について法人の個性や歴史的背景などを無視し一定の枠に当て嵌める事例、話し合いに応ぜず長期間放置するなどの事例、電子申請を禁止する地方行政庁、はたまた担当官の高圧的・威圧的な対応など、市民感覚では信じがたい事例も公法協に寄せられています。

 公法協も多くの不安や誤解を解くべく懸命の努力を重ねていますが、一民間機関の努力は所詮蟷螂の斧、何と言っても行政当局に抜本的な対応策を講じてもらう必要があります。

 一方で一筋の光明も見出すことができます。それは小規模ながらキラリと光る志の高い法人の認定取得法人に占める割合が意外と高いことです。弊協会が調べたところ、経常費用5千万以下が約30%、1億円未満まで加えると50%となります。公益認定の取得には膨大な事務量と経費が必要という誤った先入観を打ち破る十分な実績ではないでしょうか。

 また、政権交代により政府関連公益法人が抜本的に見直されることとなり、その影響を懸念する声も出てきましたが、先般の政府・民主党関係者を交えての会合でも明らかになったように、民間の公益法人には円滑な早期移行を促す方針が打ち出されおり、むしろ民間公益法人にとっては追い風と受け止めてください。

 新年を迎えるにあたり、どうか公益法人の皆様も新しい公益は自分達が切り開くのだという気概と自信をもって申請に望んでいただきたいと考えます。

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