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2009年2月


移行申請に関する情報の共有を

(財)助成財団センター 専務理事 田中 皓

 110年振りの公益法人制度改革は、100年に一度の世界的経済危機に重なり、わが国の景気の落ち込みの激しさ、輪を掛けた政治混迷の深まりは、公益法人、とりわけ財産の運用収入と寄附金を財源とする財団法人への大きな影響が危惧されますが、移行申請の第一歩である「最初の評議員の選任方法」の認可にも影響を与えており、ある主務官庁からは選任方法の認可は2ヶ月かかると言われた財団もあるようです。

 また、認可される選任方法は、中立な機関としての「選任委員会」を設置する方法に絞られてきていますが、その申請書様式、記載文言、委員の構成や人選、委員会の運営等への指導は、主務官庁や窓口担当者によって違いがあり混乱の元となっています。この認可申請書の作成一つをとっても形式を重んじる主務官庁の対応を痛感しましたが、申請書(案)を作成した段階で主務官庁と相談をした上で理事会に諮る手順を踏むことが、無駄な時間を省く賢明な方法といえます。

 更に、定款の変更の案の作成は、その内容が公益法人制度改革関連3法等に合致していることが公益認定の基準(整備法100条 認定の基準)となっていることから、法人の特色を織り込んだ定款の作成には労力を要することになります。その際、既に刊行されているモデル定款や解説書等を参考にされることと思いますが、法律で定められた定款記載事項は、その条文の文言、表現が法律に合致している必要があることから内閣府作成の「定款の変更の案」作成の案内を確認しておくことが重要で、作成した定款(案)の内容について申請前に公益認定等委員会と相談しておくことは、申請後の無駄なやり取りの時間を省く有効な方法の一つとなります。

 現時点での公益認定申請件数は60件前後という話もあり、まだ認定された法人も無い状況の中で、公益法人協会では率先してWEBサイトに申請書を公開し、申請日記や申請関係事項の解説で申請後の状況を公開しており、参考にされておられる方も多いことと思います。

 膨大な書類を作成し理事会等の承認を必要とする申請に際しては、申請後の委員会とのやり取りの時間を可能な限りの最小限にとどめ、修正のための理事会等を開催しなくても済むようにするなど、最小限の負担でスムーズな移行申請が実現できるように、お互いの情報が更に共有出来るようにしていくことが重要になってくると思います。

(公益法人コンプライアンス委員会委員長)

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