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2007年3月


監事は理事とあまり親しくなってはいけない?

理事長  太田 達男

   パブリックコメント募集中(3月21日期限)の一般社団・財団法人法施行規則案(省令)を一見し、予想されたことですがそのあまりにも詳細すぎる規程に、ため息をつくばかりです。そのほとんどの条文が昨年5月に施行された会社法省令の生き写しといってよいでしょう。社員総会、評議員会、理事会の手続き、議事録の作成、監事や会計監査人の監査報告書作成に当たっての留意事項、会計・計算などについて事細かな規程が延々と105条も続きます。

 一例を示しましょう。「監事はその法人や子法人の理事や使用人と意思疎通を図り情報収集及び監査の環境整備に努めなければならない。ただし、そのことは監事が公正不偏の態度及び独立の立場を保持することができなくなるおそれのある関係の創設及び維持を認めるものと解してはならない」という趣旨の規定があります(省令案第16条)。つまり、監事は日頃から理事や使用人とコミュニケーションを密にしなければならないが、あまり親しくなって公正さや独立性を失うようになってはいけないということですが、そこまで念入りに規定しなくてはならないのでしょうか。

 商品やサービスを広く国民に提供し、投資家や債権者も多い営利法人ならいざ知らず、民間の自発的な発意から非営利活動をしようとする法人にこのような規程はなじまないと思います。

 まして、今回の公益法人制度改革によって簡便に法人を作り、そして自由闊達に不特定多数の国民の利益に寄与しようとする善意の人々が、このようなこと細かな法令を見ると、その気持ちが萎えてしまうのではないでしょうか。

 一般法自体が会社法のコピーですから、ある程度その枠組みに影響されることはやむを得ないとしても、実際に省令案を見るともう少し簡素化し、余計なことは極力省略し、スリム化を図るべきと考えざるを得ません。

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