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2006年11月


懲りない面々

理事長  太田 達男

 公益法人協会が蓄積したデータ(98年~05年末まで)によると、いわゆる不祥事件として新聞報道された公益法人の数は210法人に上る。このうち役職員の横領、善管注意義務違反、セクハラなど個人行為型が45法人、組織自体が引き起こした組織的行為型が171法人と分類される。さらに組織的行為型のうち何らかのかたちで主務官庁が関与していると思われる主務官庁関与型61法人、主務官庁は関与していないと思われる主務官庁非関与型が110法人となる。

 主務官庁非関与型に多いのは経営の失敗など杜撰経営、脱税、不当支出、粉飾決算などだ。一方主務官庁関与型は天下り、不公正取引、利益誘導、高額報酬、不当支出などだ。

 つい最近も、某省所管公共工事を巡り、複数の公益法人がその受け皿として利用されている官製談合が大きく報道された。そもそも公益法人の適正な運営を指導監督する立場にある主務官庁とその関連独立行政法人が違法行為を指示する訳であるから、何をかいわんやである。

 受け皿として利用された公益法人は、5年前の01年にも官製談合による独禁法違反で公取から課徴金支払命令を受けており、おまけに国税局から申告漏れを指摘され重加算税も追徴されている。

 まさに懲りない面々としか言いようがない。コラムを書くに当たり、念のため「懲りない面々」をキーワードとしてグーグルで検索してみると、何と125,000件ヒットした。普及のきっかけとなった安部譲治原作の映画「塀の中の懲りない面々」をはじめ「京都に蠢く~」「占い詐欺師の~」「病棟の中の~」「なにわ金融界の~」などと続く。不正や問題を指摘されても懲りず、平然とそれを繰り返す人種を指す言葉として使用されているらしい。

 全国の労働局によるカラ出張、カラ残業、カラ雇用など、悪質な不正経理(というより民間人の感覚では犯罪行為)が会計検査院から報告されているが、所管公益法人を利用するのも、自ら帳簿をごまかすのも同根だ。なぜ日本の公務員はかくまで堕落したのか、なぜ「懲りない人種」になってしまったのか、暗澹たる気持ちにならざるを得ない。
 公務員の綱紀粛正を徹底的に進めてもらいたい。

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