公益法人協会に立入り検査

 2月22日弊公益法人協会に、内閣府による公益認定法第27条第1項に基づく立ち入り検査がありました。この検査状況を公開し皆様のご参考に供します。

1 日時
2月22日(火)午前10時~午後4時30分 昼食時間1時間を除き約5時間半。
昨年12月初旬日程調整につき連絡があり、正式に1月21日付け内閣総理大臣及び公益認定等委員会委員長連名の書状の受領を経て本日の検査となったもの。

2 検査官
内閣府大臣官房公益法人行政担当室参事官補佐 坂本 法俊 氏
内閣府大臣官房公益法人行政担当室参事官補佐 齋藤  健 氏
公益認定等委員会事務局政策企画調査官 萩岡 良一 氏 以上3名
なお、入室時に法定の身分証明書の提示を求め検査官であることを確認した。

3 法人側立会者
特に特定者につき事前の要請はなく、当協会が自主的に判断し以下の者が対応することとした。
理事長以下常勤役員4名、監事3名、事務局職員2名。
ただし、理事長と専務理事1名は最初の40分及び講評時、監事3名は午後2時より講評時まで出席。

4 事前資料準備
特定の資料の準備要請はなかったので、当協会側で判断し次の書類等を検査会場に揃えておき、検査状況に応じて必要書類を持ち込んだ。
①公法協の案内パンフレット②定款・諸規程③出版書籍・各種研究報告書
④法定の備え置き書類一式⑤機関誌『公益法人』一年分⑥認定書・登記関連書類

5 検査次第
1)理事長説明
検査官より、まず事業の状況等について説明を求められ、理事長が約40分にわたり説明した。内容としては、3つの公益目的事業単位ごとに、その構成事業も含め経営方針及び現状を説明しさらに、その結果としての財務の状況についても概要を説明した。特に21年度(実績)において約900万円の黒字、及び22年度も同額以上の黒字を計上できる見込みであるが、これは業務量の急増にもかかわらず、特に欠員である総務部長の採用を控えるなど、コスト削減に役職員が一丸となって対応した結果の収支差額であることを強調した。
2)公益目的事業にかかわる公益性のチェックポイント
ついで検査官より定期提出書類の個別事業(事業の概要=チェックポイント事業)の内容について順次説明を求められ、専務理事・事務局長が対応した。検査官の質問のポイントは次のようなものであった。
・新規の事業の追加、事業内容の変更の有無の確認が数度にわたりあった。
・事業目的が不特定多数の者の利益の増進に寄与するか、事業の案内方法、受講の機会が一般に公開されているか。
・事業結果は、アウトプットは何か、受益の機会の公開がどのような方法でなされているか。
・事業が、法令・定款・内部規程・稟議書に基づき実施されているか。
3)事業、財務・会計、ガバナンスに関わる検査
その後、事業、財務・会計、ガバナンスの3部門に分かれ、26の質問・検査があったが、その内容はこちら(質問・検査内容)からご覧になれます。
この過程で、21年度稟議書、役員会開催の起案文書、招集状、議事録等、総勘定元帳・補助簿、同会計伝票・証憑等、銀行残高証明書、固定資産台帳などを提示し説明した。
4)講評
最後に午後4時過ぎから検査官による講評があった。
坂本参事官補佐(公法協窓口)より、“公益目的事業が定款・規程どおり行われているかなどを確認した結果、持ち帰って検討することはない旨の講評があった。
齋藤参事官補佐(公認会計士)より、法人の規模として想像を超えるかなりの会計伝票(年7000件)があるが、良く整理されて処理されていると思う。
一部の会計伝票に経理責任者の印がないが、平成22年度はほぼ解決しており問題ではないが、大量事務処理について何か工夫を考えたらどうかとの助言があった。

(公法協の感想)
従来の主務官庁検査は民法法人の業務全般にわたる監督権の行使(改正前民法第67条)であり、時には重箱の隅をつつく、あらを捜し出す、経営方針に口を出すなどが見られましたが、そのようなことは一切なく①事業の適正な実施状況②財務基準履行の基礎となる経理基盤③法令・定款・諸規定に基づくガバナンス・コンプライアンスの状況の3点に焦点を合わせ、明確な目的意識を持った適切な検査であったと考えます。改めて改正前民法67条第2項の検査と公益認定法第27条による検査の差異を実体験した次第です。
巷間立ち入り検査は前よりも厳しくなるのではないかなど不安を持たれる法人もあるようですが、着実に公益のために事業を進めている限り、そのような不安をもたれる必要はないと思います。

(質問・検査内容)

No質問内容当方の対応
1賃借料の内訳が見たい。内訳は、Riso印刷機、家賃、コピー機、サーバ、IP電話でありそれぞれ金額を示した。
2役員の就任承諾書と略歴を記載したものが欲しい。役員就任承諾書と略歴表を示した。
3従事割合は、予算作成時と決算時で変更している理由は。予算作成時はシンポジウムの開催(公1)を予定していたが実際は行なわれなかった。年度中、セミナー事業が予定を上回ったため等々で、決算数字を正確に反映する従事割合を使った、と説明。
4監事監査規程の各条項(第3条~第11条)が実際に行なわれたかを同席監事及び法人側に確認。問題なく対応。
5法人会計の収支差額が約1,180万円、公益目的事業の収支差額は△220万円であり、なぜ法人会計が大きくプラスなのか。法人の公益に対するベクトル、法人のミッション、今後の収益予想等々を説明。
6寄附金収入があるが、寄附金規程によると、一般寄附金は50%以上を公益目的事業に使用する、とあるが実際の使用比率はどうなっているのか。定期提出書類の正味財産増減計算書内訳表及び別表H(2)当該事業年度中の公益目的増減差額の明細で、公益目的事業に60%、法人会計に40%と記載されている。
7備付け帳簿及び書類を確認したい。公法協は、一般法・認定法の以外に定款で、「認定、許可、認可等及び登記に関する書類」を備置くとあるが。また、役員等の住所が記載されているが、これも一般に公開しているのか。公益認定書(写し),謄本(写し)を示す。役員等の住所が記載されているものは評議員等関係者用である。→一般と関係者と分けて保管したほうが良いと思う。
8経理責任者と会計責任者(金銭の出納、保管)の分離はできていますか。経理規程第6条(経理責任者)は事務局長、第21条(会計責任者)は総務課長としている。
9金銭の出納は、経理責任者の承認印のある会計伝票に基づいて行なわれなければならないと、経理規程22条にあるが、一部に経理責任者の印の無いものがあるが。平成22年度の会計伝票では概ね改善されている実態を示した。
10書籍の入出荷と在庫管理はどうなっているか。書籍の受注(fax)、発送(郵送他)、毎月末の在庫確認(会計担当立会い)の実情を説明した。(良く管理されている。)
11公1のweb事業は、自前でやっているのか委託でやっているのか。基本的には自前で対応している。
12公1の非営利組織との連携は具体的にどのようにやっているのか。例えば、主要NPO法人の理事を引受けることで対応している。
13インターンシップの結果はどう公表しているのか。機関誌で本人の感想等を掲載している。
14相談事業、セミナー事業の周知はどのように行っているのか。H/P,月刊誌折込、メルマガ、DMなど
15調査研究報告書や提言事業はどのような形でまとめたか。その公開方法や配布先はどこか。機関誌、報告書の作成と対応方を説明。
16専門委員会の構成は、また委員会の役割はどうなっているのか。説明
17機関誌の作成数、配布先、発送方法はどうなっているか。通常3,500部、原則として会員、その他研究者、行政庁など
18寄附金が約30万円あるが寄附の指定はあったのか。配賦比率は。指定はありません。これは平成22年度の予想額ですが、寄附規程による一般寄附金に該当するもので、50%以上を公益目的事業に配賦(実際は60%)します。
19金銭出納は、現金の授受の伴う事業はあるのか。書籍を法人事務所7階受付で購入する場合は現金の授受はある。しかし、目の届かないセミナー開催場所での現金購入は実施していない。別途、faxでの注文形式としている。
20理事会を招集する時の稟議書、手続文書は。役員会等開催の起案書、招集状、議事録を確認、了解。
21各種の起案に係る文書は。平成21年度起案書の綴りを確認、了解。
22謝金があるがその金額の根拠となる規程があるのか。セミナー講師他の謝金はその都度稟議を起こし決裁している。金額は常識内の金額であり、研究会の場合は一人~2万円程度の薄謝の範囲である。専門委員会の場合は、全てボランティア(無報酬)であり、交通費も委員負担である。了解。
23平成22年3月末の資産の裏付けとなる書類はあるか。残高証明書と固定資産台帳を確認、了解。
24会計処理の流れについて説明して下さい。山田会計担当より説明。
25預金振込入金の消し込みの手順を説明して下さい。山田会計担当より説明。
26人件費や諸費用の配賦按分の方法を説明して下さい。金沢より説明(3)に同じ。

by 公益法人協会 
コメント

コメントはありません

この投稿にひとこと!

(コメントに際してのご注意)
  1. どなたでもコメントを書き込むことができます。
  2. 本名だけではなくハンドルネームを使ったコメントもできます。
  3. コメントは、その内容をそのまま掲載します。ただし次の各項に該当する場合には、運営管理者の判断により予告なく削除する場合がありますのでご留意ください。
    • 個人や個別の団体を誹謗・中傷するなど、その名誉を毀損する恐れのあるもの
    • 個人のプライバシーを侵害する恐れのあるもの
    • その他公序良俗に反するもの
  4. 迷惑コメント防止のため、コメント内にリンク(URLなど)を書かれた場合公開されません。

※必ず入力してください