公益法人制度改革に関する2010ウェブアンケート調査結果

 すでにご高承のことと存じますが、弊協会では6月末から7月初めにかけて恒例のウェブアンケート調査を実施させていただきました。
 電子メールアドレスが判明している9,067法人にご協力をお願いし、このうち2,955法人から回答を頂戴しました(回収率32.5%)。お忙しい中ご協力いただき厚く御礼申し上げます。
 質問は全部で11問でした。
 このうち6問は選択式の質問で、「移行申請状況(申請済みか、いつ頃申請する予定か)「どの法人類型を目指しているか(公益法人か一般法人か等)」「移行申請先行政庁」など。これらに関する回答の集計結果はこちらをご覧ください。
 残り5問は記述式の質問で、「相談時又は書類提出後の行政庁からの指摘・指導」「行政庁への要望」「現在困っていること」「公法協への要望」など。これらについてはそれぞれ膨大な量の書き込みをいただいており、目下その内容を整理中です。整理が終わり次第、ホームページに掲載いたします。
 「公法協への要望」に関する書き込みは600件強にのぼりました。その概要及び弊協会のお答え・コメントは一足先に本日ホームページに掲載いたしましたので、こちらをご覧いただければ幸いです。

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認定申請はやわかり塾(東京秋コース)のご案内をしています

昨年及び今春の「認定申請はやわかり塾」は大変好評でした。
すでに受講された法人様の中から多くの法人様が認定申請し、あるいは認定を受けています。現在、認定申請直前までの作業を進め、最後の詰めをしている法人様もいらっしゃいます。
東京1コースが9月15日(水)に、東京2コースが9月17日(金)に開講します。午前・午後の4コース、毎週1回連続6回の講座です。定員15名の少人数クラスで、公益目的事業のくくり方の最新の動向や財務関係書類などの作成要領を懇切丁寧に講義させていただきます。
奮ってのご参加をお待ちしています。

※申し込み要領・その他詳細につきましては、下記URLをご参照ください。
http://www.kohokyo.or.jp/jaco/jigyo/seminar/index02.html

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13 移行申請に際しての新代議員の選任時期

認定申請のポイントシリーズ第13回

 ご承知のように一般法人法では、「一定範囲の社員から選挙等により選出された者を、その一定範囲の社員を代表する者」とするいわゆる代議員制度を設けていません。しかし、従来代議員制度を採用している社団法人などが数多く見られることから、内閣府では5要件を充足することにより、代議員制度と同様の効果を認めています(「移行認定又は移行認可の申請に当たって定款の案を作成するに際して特に留意すべき事項について」参照。以下「留意事項」という)。
 ところが、この5要件を充足する代議員の選任時期について、移行登記日前に実施しておかなければならないのか、移行登記日以降でもよいのかという点について、法人からの質問や相談が大変多くなってきています。
 ポイントシリーズ13はこの点について解説するものです。

1 従来から代議員制度を採用している場合
 すでに代議員制を採用している特例民法法人は移行前に5要件のすべてを備えた定款に主務官庁の認可を受けて一旦変更し、さらに、その定款による代議員を選定した上で移行申請しなければならないとする指導も一部にあるようです。これは、「留意事項3代議員」の(注1.P65)に「新制度の施行前から既に上記のような代議員制を採っている特例社団法人において、移行後も代議員制を採ることとする場合には、本文の考え方の趣旨を踏まえた方法により代議員(社員)を選挙することが必要となる。仮に、従来の運用において、理事(理事会)が代議員(社員)を選挙していた特例社団法人については、理事(理事会)から独立した形で代議員(社員)選挙を行った上で新制度に移行する必要がある。」の解釈によるものと思われます。
 しかし、多大の労力を必要とする移行申請の準備に加えて、移行前の定款変更と新制度による代議員選出を、すべての場合において移行前に必ず実施していなければ移行を認めないという趣旨ではなく、旧制度下において主務官庁も認めていた民主的な選出方法によって選出されていると評価できる場合には、移行登記日から施行される5要件を満たす定款変更によって、移行後に新たな選出方法に基づき代議員を選出することも認める趣旨と考えられます。しかし、会員が関与することなく理事(理事会)が代議員を選出していたり、代議員選出を他の法人や団体に完全に委ねているような極端なケースについては、移行登記日現在における代議員(社員)の正当性という点で極めて問題があるという観点から、5要件を充足する移行前の代議員選出を要請されることもあり得ます。
なお、直近の選出された代議員を最初の代議員とみなす運用を行う場合、附則で「この定款の施行後最初の代議員は、特例民法法人時に行われた直近の代議員選挙において選出された者とする。なお、任期については従前のとおりとする」との定めを置くことにより、特例民法法人時に選出された代議員を移行後の法人の代議員とみなすことになります。

2 移行を機会に新たに代議員制度を採用する場合
これに対し、特例民法法人のときには代議員制度を採っていなかった法人が、新たに代議員制度を採用しようというときはどうでしょうか。この点について「留意事項」をみると「新制度の移行に伴って代議員制を新たに採ることとする特例民法法人においては、旧民法上の社員の地位を有していた者に対して代議員の選挙権を付与しないものとすることは合理的な理由がない限り許されない。」と定められているに留まっており、特段移行前の新制度による代議員選出を要請しているものではありません。したがって、移行後において5要件を充足する新定款に基づいて代議員を選出することも認められると思われます。

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12 公益認定申請時における剰余金の取り扱いについて―2

認定申請のポイントシリーズ第12回

 前回は、収支相償第2段階における経常収益の原資が寄附金等である場合に、指定正味財産とすることによる対処策を説明しましたが、今回は原資が会費や事業対価などの場合における収支相償への対応策を考えてみます。

2 対処策2(収益の原資が会費や公益目的事業対価である場合)
 収支相償における剰余金は、基本的には遅くとも翌々年度までに公益目的事業に使用する、具体性のある将来の公益目的事業活動のための資金として積み立てる(特定費用準備資金)、あるいは将来の公益目的事業に使用する資産の取得に充てるため積み立てる(公益資産取得資金)ことにより収支相償を充足しますが、そのほかに公益目的保有財産の取得に充てることも認められています。
 この公益目的保有財産に金融資産が含まれるかどうか、従来は必ずしも明確ではありませんでしたが(ポイントシリーズ4参照)、公益目的保有財産は「継続して公益目的事業の用に供するために保有している財産」(認定法施行規則第25条第2項)と規定されていることから、次のような要件を整えた基金として保有すれば「公益目的保有財産」として認められ得ると考えられます。
①果実を特定の公益目的事業に使用すること
②元本の取り崩しを前提とすることは認められないが、真に已むをえない事情により取り崩さざるを得ない事情が発生した時は、理事会等の機関決議を要すること
③基金への繰入れは理事会において決議した財産及び果実のうち使用しなかった金額又は寄附者が指定した財産に限ること
④以上を含む管理規則が制定されていること
なお、繰り入れた剰余金が実質的に遊休財産化していると認められる場合は、「当期の公益目的保有財産の取得」として認められないこともありますので留意する必要があります。

(付記事項)
 ポイントシリーズ11及び12の説明対象はあくまでも認定申請時の収支相償計算において剰余金が生じた場合の取り扱いですが、
1 認定申請時においてすでに固定資産として保有していた財産(金融資産を含む)については、それぞれの資金等の性格や使途により遊休財産控除対象財産の1号ないし2号あるいは5号ないし6号に該当することを合理的に説明することにより申請することができます。(ポイントシリーズ2参照
2 また、移行後において収支相償計算上剰余金が生じた場合も、本文と同様の考え方が適用されます。 なお、当然のことではありますが、翌年度以降に向け収支の見込みをしっかりと立てた上で、過大な剰余金が生じないよう公益目的事業の拡大や、適正な会費や事業対価の額を検討することも必要です。

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11 公益認定申請時における剰余金の取り扱いについて―1

認定申請のポイントシリーズ第11回

 公益認定申請をする際、収支相償の計算第2段階(申請書別表A(1))において剰余金が生じる場合があり得ます。この場合、基本的にはガイドラインにおいて公益目的保有財産の取得、公益資産取得資金の積立て又は遅くとも翌々事業年度までに公益目的事業に使用することが求められています。この取り扱いについてはポイントシリーズ4(本年1月)で説明しておりますが、その後公益認定等委員会での検討も進み、ある程度具体的な考え方が明らかになりましたので、改めて本ポイントシリーズでその対処策を2回に分けて解説します。今回は収益の原資として寄附金及びその果実がある場合の対処策です。次回(ポイントシリーズ第12回)は会費や事業対価などにより利益を生じた場合の対処策を予定しています。

1 対処策1(収益の原資として寄附金及びその果実がある場合)
 寄附金の受入れは、事業年度により必要以上に多額となる年もあれば少なくなる年も当然にありえます。では、寄附金を受け入れる場合どのように会計処理することが適切といえるでしょうか。
 例えば、寄附金や寄附された財産の運用収入が1000万円ある場合、これを一般正味財産として受け入れた場合、その年度の事業費が800万円であるときは200万円の剰余金が生ずることになります。そこで、1000万円を寄附者の使途・処分等の指定・制限の意思を受け入れて「指定正味財産」として収納します。そのうえで、その期に必要な額(利息に加え必要なときは元本も)、事例では800万円を一般正味財産に振り替えて支出すれば、第2段階は収支相償となります。残りの額(事例では200万円)も、必要な時に一般正味財産に振り替えれば常に収支相償となります。もちろん、一般正味財産からの使途は何でもよいということではなく、寄附者の意向に沿った公益目的事業の費用として使用されなければなりません。
 複数年度に亘る事業のための反対給付のない補助金等も、同様に指定正味財産として受入れの処理をすることができます。
 「指定正味財産」は、平成16年度の会計基準の改正により導入され、いわゆる平成20年度会計基準(内閣府公益認定等委員会 平成21年10月16日改正)及びその運用指針によれば「寄附者等の意思により使途、処分又は保有形態について制約が課されている資産を受け入れた場合」に、貸借対照表上に「指定正味財産」として区分して記載します。このような会計基準に基づく会計処理により、一般正味財産へ振り替えた価額のみが、認定法5条6号に定める「公益目的事業に係る収入」、また同14条に定める「公益目的事業の実施に要する適正な費用を償う額を超える収入」の「収入」に該当するとの解釈によるものです。
 なお、このように指定正味財産とした寄附金等については、その性格により遊休財産の控除対象財産である5号(交付者が定めた使途に従って使用し、若しくは保有している財産)又は6号(交付者が定めた使途に充てるために保有している資金)を含む認定法施行規則第22条第3項の各号に該当し得ます。

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