移行申請をめぐる最近の状況について

 新年度を迎え、新公益法人制度をめぐる新しい動きについて、当協会が承知しているいくつかのことをお知らせしたいと思います。
 まず、3月末で任期満了となった内閣府公益認定等委員会委員は、7名中4名が新任ということで大幅に替わったことです。退任された大内俊身、佐竹正幸、袖井孝子、水野忠恒の各委員には新制度草創期の3年間におけるご努力に敬意を表するとともに、新委員の海東英和(元滋賀県高島市長、元日本青年館理事)、門野泉(清泉女子大学教授)、北地達明(公認会計士、監査法人トーマツパートナー)、堀 裕 (弁護士、千葉大学副学長)の4氏には、再任された池田守男、雨宮孝子、出口正之の3氏とともに市民による民間公益活動発展のためご尽力いただくことを期待します。

 次に各メディアの報道等でご承知の通り、独立行政法人及び政府関連公益法人の第2次事業仕分け作業が今月にも始まります。現行公益法人の移行問題への影響をまだ懸念される方がおられますが、両者は全く関係がない話であることを、担当政務官の泉健太衆議院議員が当協会の月刊誌『公益法人』1月号に寄せられたご挨拶の該当部分を次に転載することにより、再確認していただきたいと思います。

 「大多数の公益法人や我が国全体にとって重要なのは公益法人制度改革の円滑な実施であり、行政刷新会議においても、新制度への円滑な移行が重要であることが確認されています。(中略)行政と政府関連公益法人の不透明な関係を払拭する一方で、純民間型の公益法人についてはこれまでの制度の運用状況を踏まえた申請手続きの更なる簡素化などについて可能な限りの努力を続けてまいります。」

 そして、最近の内閣府公益認定等委員会事務局の動向ですが、昨年までの担当官による不適切な指導助言や審査の長期化などの問題は明らかに改善・迅速化の方向に向かっていると感じております。第1号が認定された昨年3月から本年1月までの11カ月間で同委員会が移行認定答申を出した数が46件、本年2月から3月までの2カ月間の認定答申数はこれを上回る49件という数字を見てもスピードアップされていることがわかります。(ちなみに、移行認可についても、同じ期間でそれぞれ12件と14件で、急増傾向がわかります。『新公益法人制度における全国申請状況』等より。)
 また、新制度の理念に即して担当官の意識改革も進んでいるように思われます。
 さらに今後の審査の迅速化と簡素化を図るためすでに試行的に実施していた次のような方策を4月より実施すると聞いております。

1 申請受付後原則1ヶ月以内に形式審査を終え、常勤委員に説明し、論点(仮)の有無や事実確認の要否について指示を仰ぐ。
2 論点(仮)に係る事実確認調査後、常勤委員に説明する。
3 論点(仮)について常勤委員によるフリートーキング的な会議で検討し、論点を整理する。
4 その後、全委員による委員会において、とくに不認定となりうる重要な論点がある場合は個別に審議を行い、論点がないか、論点はあっても肯定的な意見で一致した案件はまとめて説明し、特段の意見があれば議論する。

 同委員会事務局では、新年度以降予想される移行申請の急増に対応して、このような方策をとることにより審査の簡素化と迅速化を図るとしています。
 公益法人協会としてはこの方式の効果を期待するものですが、さらなる簡素化に向けて必要ある場合は適切な対策を要望してまいりたいと考えています。
 また、内閣府公益認定等委員会だけでなく、地方行政庁においても同様に簡素化、迅速化について対応策を講じられるよう期待しております。

公益財団法人公益法人協会 理事長 太田達男

by 公益法人協会 
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