公益法人協会、政府に要望書提出

 公益財団法人公益法人協会では12月21日付けで、内閣府公益認定等委員会事務局を訪問し、仙谷由人・内閣府特命担当大臣(行政刷新担当)宛てに、各所管行政庁並びに特例民法法人の主務官庁における新制度の運用について要望書を提出しました。
 また、この要望書写しは泉政務官、民主党大河原参議院議員、谷参議院議員ならびに公益認定等委員会池田委員長にも提出しました。
 要望事項の主要な点は「不適切な審査・指導を改めること」「審査事務を抜本的に簡素化すること」「政府関連公益法人の見直しと公益法人制度への移行を切り離すこと」などです。

 要望書の全文はこちらです。

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2 申請時の遊休財産控除対象財産については今後の使用方針で区分される

認定申請のポイントシリーズ第2回

 前回、「公益認定の審査は、実績ではなく移行後の事業と数値で判断される」事を説明しましたが、現在保有の財産についても、移行日以降に使用しようとする目的に沿って申告することとなります。
 すなわち、公益認定申請時には申請日の属する事業年度末の資産の見込み額をまず算出し、ついで各資産について遊休財産の控除対象となる財産6種類のいずれかに該当するものがあれば申請書別表C2~C5に記載します。
 遊休財産の控除対象となる財産は末尾に記載の6種類ですが、申請時にはすでに保有している財産を区分して申告するわけですから、固定資産として計上されているものは、原則として①または②に区分して申告することができます。 
 もし提出した収支予算書で剰余金が生じている場合で、遅くとも翌々年度までに公益目的事業に使用することに無理がある場合などは、当該金額に相当する普通預金など流動資産を資産取得資金または特定費用準備資金として③又は④に区分することも可能です。
 また、⑤と⑥についても、通常①または②に含めることができますから、申請時においては、原則として①または②の区分だけを用いることで十分です。
 遊休財産控除対象財産として記載する財産については使用状況や目的などを別表C2~C5で簡単に説明しますが、それが不動産などの場合は、概要、使用面積、使用状況を記入します。金融資産の場合は、その運用益を事業等に使用するために保有していることの説明が必要です。
 以上のように、法人が移行後このように使用すると申告した財産について、行政庁で確認することはありますが、その説明が合理性を欠く場合(公益認定等委員会における議論で例示されたほとんど利用不可能な「栗林」など)を除き、基本的にはその区分が認められることとなります。
 よく、「○○事業積立金」「事務所ビル建築基金」と仕訳けしてきた金融資産があるが、新制度では遊休財産から控除されるだろうかという質問を受けますが、それらの財産を移行後どのように使用するかという観点に立って、法人が自主的に判断して、その運用益を公益目的事業、収益事業等又は法人会計に使用する場合は①又は②に区分し申請されれば良いということになります。
 (運用益も当該基金に積立てていく場合には③または④として申告します)

【遊休財産から控除される財産】
①公益目的保有財産
②公益目的事業に必要な収益事業等その他の業務又は活動の用に供する財産
③資産取得資金
④特定費用準備資金
⑤交付者の定めた使途に従って現に使用・保有している財産
⑥交付者の定めた使途に充てるために保有している資金

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1 公益認定の審査は、実績ではなく移行後の事業と数値で判断される

認定申請のポイントシリーズ第1回

 先ず大変基本的なことですが、公益認定の審査は過去の実績を審査するものではなく、事業については移行後に行う事業に公益性が認められるかどうかという点が審査対象になります。また、公益目的事業比率、収支相償、遊休財産などの財務基準は申請日の属する事業年度の収支予算書や期末の見込み資産・負債の数値によって判定されます。ただ、今後の事業展開や財務的数値の参考材料として過去の状況の説明を求められることはありえますが、いずれにせよ過去行っていた事業や、過去の実績値で判定されるものではありません。
 平成16年11月に発表された公益法人制度改革に関する有識者会議の報告書では、この点に関し「公益性を有すると判断する際については、新設の法人に活動実績を求めることはかえって公益的な活動の促進を妨げるおそれがあること等を踏まえれば、定款・寄附行為や事業計画、収支予算等が要件に適合しているかどうかを判断することが適当である。」としています。
 実績を判断要素とするかどうかについては、委員の多くが実績ではなく、今後の活動を評価すべきという意見で(第6回、第12回議事録)、最終的に上記のように新設法人はもとより移行法人についても、移行後の事業等により判断する制度が提案され、新制度として発足したわけです。
 この点が意外と誤解されているようですが、申請に当たっては過去の歴史や伝統を受け継ぎつつも、法人の将来に向けたあり方(ビジョン)をしっかり見据えることが必要です。新制度では法人が行おうとする事業の自由度は、旧制度に較べ格段に大きくなりました。今まで行ってきた事業についても時代のニーズに合わせて廃止、新規追加などもこれを機会に検討してください。
 先般公益認定を取得した日本下水道管路管理業協会の会長がホームページで「今迄は業界の団体として共益的な事業活動が多くみられましたが、公益法人へ移行したことにより、今後は事業活動の対象を広げて不特定多数の者の利益の増進に寄与する公益活動を主体とする団体として活動してまいります」と大変印象的な決意を披露されています。(下線筆者)
 このように、過去に共益的・私益的な団体であっても今後公益的団体として社会に貢献していただければ、私達市民としてもそして国としても大いに歓迎すべきことなのです。

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認定申請のポイントシリーズを開始

 日頃このブログをご愛読いただき有難うございます。
 本ブログ開設後一年経ちましたが、寄せられた質問はすでに1000件を超えております。
 これらのご質問の中には、法令やガイドラインが難解であるなどの事情により、正確な理解ができない部分や、誤解を生みやすい部分が含まれています。
 これらは、制度の基本的な仕組みを理解すれば自然と氷解する場合もあり、弊公益法人協会ではそのようなポイントを10回程度に分割して解説していくこととしました。
 このシリーズで解説する見解は、法令、ガイドライン、FAQ、公益認定等委員会・有識者会議議事録及び数次にわたるパブリックコメントへの当局意見ならびに既に公益認定を取得された法人をはじめ関係方面からの情報を元に、公法協の責任で取りまとめたものですが、個別の事情により行政庁が異なる判断をする場合も想定されないわけではないことをお含み置きください。
 12月15日を皮切りに逐次掲載してまいりますので、是非ご覧ください。

(※本ブログの右欄上の「認定申請のポイントシリーズ 」をクリックしていただくことで、認定申請のポイントシリーズをご覧頂けます。 )

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政府・民主党との公益法人制度改革に関する集会

 11月27日付け日記でご連絡したとおり、公益法人制度改革問題連絡会は昨12月8日17時より約2時間、衆議院第2議員会館において政府より内閣府泉政務官、民主党より谷参議院議員および大河原参議院議員をお招きし、政権交代後の政府関連公益法人に対する施策および現在進行中の新公益法人制度に関する基本方針の説明を受け、その後参加された公益法人の直面する諸問題について意見交換をいたしました。
 内容概略についてはこちら

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公益認定等委員会(以下認定委)は、初めて不認定を相当とする答申を提出しました

→答申書はこちら

 社団法人日本下水道処理施設管理業協会(以下申請法人)の公益認定申請に関わるもので、同法人の五つの公益目的事業(公1~公5)のうち、公2と公5が不特定多数の者の利益の増進に寄与するものとはいえないとするもので、残る公1、公3、公4だけでは公益目的事業比率が40%程度となり、認定法第5条第八号(公益目的事業比率)に適合しないという理由です。
 この理由についての私の感想は後日紹介したいと思っていますが、今日私が強調したいのは、申請法人が公2と公5についても十分公益性があるという信念の下、認定委といういわば最終の場で決着を付けられたその姿勢に満腔の敬意を表したいからです。本答申書をお読みになればお分かりいただけると思いますが、調査研究や展示会などのイベントに対する認定委の考え方は、特に業界団体にとっては大変参考となる先例かと思います。もし、申請法人が審査途中の段階で申請を取り下げていたら、認定委の議論は知る由も無いわけですが、このように克明に発表されることにより、後に続く申請者にとって貴重な参考情報を引き出したことになります。
 本日このブログを執筆するにあたって、私は申請法人にお邪魔し、猪狩常務理事と申請実務のリーダー與三本特別委員にお目にかかり、経緯をお伺いしました。お二方とも実に爽やかな表情で「当方の意見が認められなかったのは残念であるが、結果を真摯に受け止め、理由がはっきりしたので、指摘の事業箇所等を協会のあらゆる機関を駆使し再検討・精査した後、会員を始め関係者の理解が得られれば公益認定に再チャレンジしたい」と語っておられました。
 私はこのような申請法人の姿勢と再チャレンジに心から拍手を送りたいと思います。
 これをお読みの皆様も、あれやこれやと悩まれるお気持ちは良く分かりますが、万一不認定になっても公式の場で理由がはっきりすれば、そこを再構築して再度申請すればよいという心の余裕をもって、なるべく早期に申請を提出されてはいかがでしょうか。

公益財団法人 公益法人協会
理事長 太田達男

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