認定申請日記2月16日

 1月28日日記で、日本フィランソロピー協会という規模の小さな社団法人が、お1人で短期間のうちに公益認定申請書を準備し提出されたことを紹介しましたが、当のご本人からその顛末記をご投稿いただきましたので掲載します。

(以下社団法人日本フィランソロピー協会林正次常務理事のご投稿)
 公益法人協会から、公益法人移行申請について、何かそのコツでもあれば書くように求められましたが、コツはおろか皆目手探りの状態でやったことなので、一度はお断りすることを考えました。しかし、「反省記」としてでも、これから申請を考えている方々の何がしかの参考になればと思い、筆を取った次第です。

 日本フィランソロピー協会が公益法人へ移行申請することを具体的に決めたのは昨年の6月でした。したがって、準備期間は建前上6ヶ月と言うことになります。しかし、たまたま昨年の下期は他の幾つかの業務が重なったこともあって断続的な作業となり、実質的な準備期間は2~3ヶ月程度でした。

 申請準備作業は、付随的に必要となる規定類の整備を除けば、大きく3つの部分からなると思います。一つは「定款の変更の案」の作成、次に公益事業の適合性の検討、そして、それらの事業への費用配賦計算です。

 定款の変更については、その解説やモデル定款を示した刊行書がありますから、それらを参考にしました。しかし、公益法人化に当たっては、組織のガバナンスに対するスタンスを明確にしておくことが望ましいので、行動上の具体的な決まりは出来るだけ定款に盛り込むようにしました。当然、定款は簡潔にし、これとは別に行動基準等を準備することも考えられますが、作業を絞りたいこともあり、出来るだけ定款に記載することとしました。また、定款に必ず記載すべき事項は、昨年11月に出された、内閣府の「定款変更の案」作成の案内に詳しく記載されていますので、これで素案をチェックし、完成させればよいと思います。

 2つ目の公益事業への適合性の検討ですが、ガイドラインに従い個々の事業内容を検討しました。私共は、行なう全ての事業が公益事業であると判断していますが、一度視点を変えて検討する必要がありそうです。また、申請には個々の事業を幾つかの事業項目として括る必要が出てくると思いますが、これは公益事業比率との兼ね合いもあり、かなり慎重に検討する必要があります。

 3つ目は各事業への費用配賦ですが、これは各法人の予算の作り方によっては申請業務の煩雑さに差が出るところでもあります。要は、業務分析に基づいて人件費が求められおり、各コストが業務ごとに分析され、積み上げられていれば大きな手間はかかりません。私共の予算もそうして組み立てられていましたが、予算書での事業のわけ方と申請書上の事業分類とが必ずしも一致しないため、時間を要した作業でもあります。しかし、電子申請であれば、その他の計算は経理書類の数字を基に申請書の上で自動計算をしてくれますので、あらかじめ事業ごとの数字をエクセルシートにまとめておけば、想像するより作業は楽に出来ます。

 私共のような小所帯の団体では、残念ながら多くの人員をこうした業務に振り向けられず、勢い、担当者は一人ということになるのですが、矢張り一人での仕事はそれなりに陥りやすいミスを起こします。特に年末や期末に掛かる作業となるとミスが助長されます。書類の読み合わせの助太刀でも良いので、作業をサポートする人をアサイン(任命)する事が望ましいと思います。また、申請書の作成には、私共の団体規模であれば3人月(1人で3か月の仕事)で充分ですが、理事会等の開催に加え申請書類も多岐にわたるので、担当者はその間専任として業務に当たらせることが望まれます。

 因みに、申請にかけた費用は、書籍代、各種証明書申請料、セミナー出席料(一回)、コピー代を入れて一万円程度です。勿論、作業に必要となる関連法令集は成本を求めるのでなく、ウエッブからのダウンロードで済ませました。

 果たして移行認定が受けられるかどうかも分らぬ段階で、こうしたことを書く事は大いに気が引けるところですが、この駄文が、しかも限られた字数の記述ですが、これからの移行申請を思案している方々の何がしかの参考になれば幸いです。

by 公益法人協会 
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