今年4月、子どもの貧困対策に関わる人々が結集して「子どもの貧困対策センター設立準備会」が発足しました。1,033人もの方々に設立賛同人になっていただき、1口千円のファウンダー(創設寄付者)募金には、1,408万8,549円ものご寄付をいただきました。

おかけさまで、「子どもの貧困対策法」が成立して満2年になる今年6月19日に子どもの貧困対策センター「一般財団法人あすのば」が設立されました。この短期間に大きなご支援が集まったのには、理由があります。5月5日の子どもの日から、山手線をぐるり一周する街頭募金を週末ごとに学生が実施しました。名古屋でも街頭募金を3日間行い、札幌では、講演会を開いて多くのご寄付をいただきました。このように、温かさがいっぱいつまった募金で財団法人が誕生しました。心からお礼申しあげます。

そして、8月には2泊3日の「あすのば合宿ミーティング」が初めて開催されました。北海道から沖縄まで各地のひとり親家庭や児童養護施設などで育った経験がある、あるいは学習支援や子ども食堂など子どもに寄り添う活動をした経験がある高校生・大学生世代の子どもや若者ら総勢80人が集まりました。学生が企画した合宿の全体テーマは、「シェアのば」。分かち合いを通して「初めて自分の境遇を話すことができた」、「自分が支援のボランティアをする原点を見つめなおすことができた」、「自分の抱えている”つらい”という感情と支えてくれる人の存在に気づくことができた」などの感想を話してくれました。また、全体を通した「当事者」・「支援者」の枠を超えた人と人との友だち・仲間づくりによって、合宿は、参加者やあすのばが、新たな一歩を踏み出す大きなきっかけとなりました。このようなすばらしい成果をあげた合宿の経費は、すべてご寄付で実施できました。

あすのば①

(国立赤城青少年交流の家(群馬県前橋市)で開催された「あすのば合宿ミーティング」)

 

さらに、11月から12月にかけて、この合宿に参加した大学生や高校生らが中心となって、「入学・新生活応援給付金」のための街頭募金活動を実施しています。つらい思いをしている子どもたちに、思いを寄せている人が「ここにいるよ。」と伝えたいと、「ここにいるよ。」プロジェクトを展開しています。あわせて継続寄付「あすのば応援団」のメンバー(ご寄付者)千人募集キャンペーンも呼びかけてくれています。

みなさんからいただいたご寄付は、子どもたちにとって大きなエールとなり、支援を受けた子どもたちが、まだ光のあたっていない子どもたちのために、行動し始めています。このような素敵なサイクルを生み出したのが「寄付」なのです。

肌で痛みを感じてきた子どもたちをしっかり支えて社会みんなで温かく育めば、貧困の連鎖を断ち切るだけではなく、自分だけではなく周囲の人も幸せにできる人に育つと確信しています。これまでの温かいご支援に重ね重ねお礼申しあげますとともに、誕生したばかりの「あすのば」が大きく成長し、一人でも多くの子どもたちの希望あふれる明日につながるように、引き続き温かいご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

 

あすのばは、①調査・研究とそのデータなどに基づいた政策提言、②全国の支援団体の活動が持続し発展できるような支援団体への中間支援、③子どもたちの自立のために物心両面での子どもたちへの直接支援、の3本柱の事業を行っています。また、子どもがど真ん中・「センター」のポジションとして、孤立し声を出せない子どもの声も大切にする運営を目指し、6人の理事のうち3人が子どもを代表した学生です。

あすのば②

小河光治(おがわ・こうじ)8歳の誕生日に父が交通事故に。7年以上の闘病の末他界。学生時代からあしなが育英会の設立運動に関わり今年3月に退職。あすのば代表理事に就任。