公益財団法人松竹大谷図書館は、演劇(歌舞伎・新劇・新派・商業演劇等)、映画に関する資料・文献を一般公開し閲覧に供している専門図書館です。母体である松竹が手掛けた興行関連資料から、他社の制作した舞台・映画の資料まで幅広く収蔵し、現在その資料数は約46万点に及んでいます。多くは、演劇の上演台本、映画シナリオやプレスシート、写真、ポスターなどの市販されない資料や、興行期間を過ぎると入手困難となる劇場プログラムなどで、年間約8~9千点増加するこのような貴重な資料を収集・整理・保存し、利用者の方にきちんと提供できるようにするのが当館の主な業務です。

(蔵書の図書・雑誌)

(蔵書の図書・雑誌)

当館の収益は主に、寄付金、財産の運用益、所蔵資料を出版、放送、展示などに提供して得た収入などですが、収益のうち80%は法人や個人からの寄付金によるものです。特に近年は公益財団法人に移行した事をきっかけに、赤字になりがちな体質を改善し、より健全な運営を目指すため、インターネットを利用した支援金募集であるクラウドファンディングを毎年実行し、多数の方から寄付金を頂いております。

おかげさまで、寄付金額が増えたことにより決算は黒字が続いております。また、これまで資金不足で手が付けられなかった所蔵資料の修復・保存に関する事業やデジタル化に関する事業にも、寄付金を資金として取り組む事が出来るようになりました。

平成25年には、大正14年創刊の映画雑誌『蒲田週報』を修復し、デジタル化を行う事が出来ました。

(修復した『蒲田週報』)

(修復した『蒲田週報』)

また、平成26年には5千枚以上の「芝居番付」、そして平成27年には約400冊の「GHQ検閲歌舞伎台本」のデジタル・アーカイブ化を行い、それぞれ検索・閲覧システムをWebで一般公開する事が出来ました。

(GHQ検閲台本検索閲覧システム 画像閲覧画面)

(GHQ検閲台本検索閲覧システム 画像閲覧画面)

平成28年は、寄付金により明治から大正期の「組上燈籠絵」(ペーパークラフトのように遊べるおもちゃ絵)161枚のデジタル化を行い、現在は検索・閲覧システムの構築及び復刻版の制作を進めています。

(組上燈籠絵「石橋」試作品完成形)

(組上燈籠絵「石橋」試作品完成形)

このように、寄付金によって当館が健全な運営を行えるようになっただけでなく、これまで以上に所蔵資料を活用した有益な事業を進める事が出来るようになったのは、多くの方が当館の日常的な活動と貴重な資料のデジタル化に意義を感じて、寄付金で支えて下さったおかげに他なりません。そして、多くの方から寄付金とともに、お心のこもった応援のお言葉を頂いたことがスタッフの心の支えになり、仕事に誇りを持ってより業務に積極的に取り組む事につながりました。これからもさらに充実した演劇と映画の専門図書館を目指し、スタッフ一同頑張ってまいりますので、今後とも当館の活動にご支援・ご協力を賜りますよう何卒お願い申上げます。

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法人情報

公益財団法人松竹大谷図書館

 

松竹大谷図書館は、松竹株式会社の創立者の一人大谷竹次郎が、昭和30年に文化勲章を受章したのを記念して、演劇、映画に関する貴重な資料を後世に残し、一般に公開したいという想いで昭和31年に設立、昭和33年に開館した、演劇・映画専門の私立図書館です。平成23年(2011)6月には、公益財団法人へ移行し、より一層の関係資料の収集・整備をはかり、利用者へのサービスに努めています。

http://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/