公益社団法人の一部事業を既存の株式会社に事業譲渡について

公益社団法人の一部事業を既存の株式会社に事業譲渡について

投稿記事by 水軍 » 2020年6月13日(土) 18:03

初めまして、ご質問させていただきます。

掲題の件、
公益社団法人の一部事業を既存の株式会社に事業譲渡可能かまた、可能な場合の気を付ける点についてご質問させていただきます。
(公益社団法人、株式会社は同様な公益性の事業を行っているとする。例)地域活性化、高齢者医療等に係る事業)

⑴公益法人の一部事業の収益が大きくなり、株式会社で運営したほうがよいと考えらるとき、既存の株式会社に事業譲渡することは可能でしょうか。
合併については、相手が同じ社団または財団(公益認定含む)と規定されているようですが、事業譲渡はどのように解釈したらよいでしょうか。

⑵事業譲渡可能としたとき、公益社団法人と株式会社の役員が同じ人物でもよいか。(株式会社の役職員が公益社団法人の理事または監事の1/3以下とすることは満たしているとする。)

⑶事業譲渡する際は、事業のデューデリジェンスを適切に行えば、公益社団法人は不当な利益を得たことにならないという認識でよいか。

⑷事業譲渡を受ける株式会社が賛助会員として、公益社団法人に寄付を行っている、また今後も寄付を行っていくことに特に問題はないという認識であるがよいか。

以上、お忙しいところ恐縮ですが、ご回答宜しくお願い致します。
水軍
 

Re: 公益社団法人の一部事業を既存の株式会社に事業譲渡について

投稿記事by 公法協相談員星田寛 » 2020年6月19日(金) 12:55

水軍 様

投稿ありがとうございます。
株式会社への事業譲渡については、認定法5条の3号、4号の特別の利益に該当しないか、11号の同一団体規制に抵触しないか、15号の他の団体の意思決定に関与する株式等の保有制限(株式保有等の政令、府令)に注意する必要があります。さらに既存の株式会社との事業譲渡取引が利益相反行為にあたるならば(一般法84)、事業譲渡とともに理事会等の定款の定める承認が必要になることに注意します。
また、公益法人の当初の認定に影響を与えますので、(公益目的事業か否かにかかわらず)事業の変更にあたると考えられますから、認定法11条の変更認定の事前の申請・認定が必要となると考えます。
事業譲渡先が株式会社なら、利益を得ることを目的としますので、事業の公益性には関係がないと考えます。
ご質問の(1)(事業譲渡については一般法の定めがないので定款の定めによる)、(2)(譲渡時だけでなくその後も抵触しない)及び(3)(デューデリによる妥当な対価の授受)については、上述の認定の基準等に抵触しないなら問題ないと考えます。
(4)についてはお考えの通り見返りのない寄附なら問題ないと考えます。
                                         以上 星田寛
公法協相談員星田寛
 


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