公益目的一部事業の一般法人への業務移管の可能性について

公益目的一部事業の一般法人への業務移管の可能性について

投稿記事by 総務初心者 » 2016年5月24日(火) 13:48

お世話になります。
当財団は複数の公益目的事業を行っている公益財団法人なのですが、そのうちの一部の公益目的事業及び収益事業を一般財団法人に業務移管すると考えた場合(一部の公益目的事業及び収益事業だけを移管し、残りの公益目的事業は、これまで通り公益財団法人として継続実施する。つまり、法人業務を実質的に2つに分割する)の可能性及び問題点について教えていただきたく質問させていただきます。一般財団法人へ業務移管する目的は、その事業についてはむしろ一般財団法人である方が業務をやりやすいと考えているためであり、その場合は新設を考えております。


1.一部事業の一般財団法人へ業務移管により「公益目的事業の種類又は内容の変更」になれば、認定法11条1項に基づき、行政庁の「変更の認定」を受ける必要があると思われますが、公益目的事業から一部の事業を削除しても、残りの事業が公益目的事業比率を満たしていれば問題はないと考えていいでしょうか。又、そもそも一部公益目的事業を一般財団法人に業務移管をすることについて、問題となるような点はありますでしょうか。

2.新設する一般財団法人に一部公益目的事業及び収益事業を移管する方法について
当然、現公益法人内においては、法人法に基づき、評議員会決議、理事会決議等の手続きは必要になると思いますが、その他、事業を移すために、
①第三者(個人、各種企業、団体等)が出資して一般財団法人を新設
②この法人に対して「事業譲渡」
という形になると考えておりますが、その場合の手続き、注意点についてご教示ください。
現公益法人が新設一般法人から対価としての代金を受け取る形(適正な対価に設定し、それを受け取る形)にしないと、現公益法人に損害を与えたとして、理事の善管注意義務又は忠実義務にあたるものになる、また、「特定の個人若しくは団体への特別な利益の供与の禁止」規定(認定法5条4号)との関係が問題になるものとの理解でよろしいのでしょうか。
又、現公益法人側が出資して、一般財団法人を設立する(子会社化する)ことなどは出来たりするものなのでしょうか。

3.現公益法人の役員が、新設一般法人の役員を兼ねることも想定されておりますが、そちらは可能でしょうか。

4.現公益法人と新設一般法人の関係性について、注意する点はありますでしょうか。当然、財産については明確に区分する必要はあると考えますが、職員の人的交流などは発生することになると考えております。

以上になりますが、上記について、根拠法の上でも明確な問題点等(この法律のこの規定によりNGになってしまう点等)がありましたらご教示ください。


質問が長くなりまして恐縮であります。最終的には行政の判断にもよるかとは思いますが、ご教示の程、よろしくお願いいたします。
総務初心者
 

Re: 公益目的一部事業の一般法人への業務移管の可能性について

投稿記事by 公法協相談員星田寛 » 2016年5月27日(金) 15:17

総務初心者 様

難しい経営問題ですね。いろいろ検討すべきことがあり、その事業のやりやすさの観点だけでなく、公益法人の運営、またその一般法人との良好な友好な関係をどう構築し維持できるかにより全体として公益法人の運営に寄与できるかを慎重に検討する必要があると考えます。つまり、貴法人が公益法人としての将来像をどのように考えておられるかがよくわかりません。貴法人がどのような体制で今後の事業を展開されようとしているのか、その状況・事情がわかりませんが、法令等について記述します。
もし、第三者が設立した一般法人に事業を譲渡するなら、公益法人としては、妥当な対価であるか、定款を変更する必要があるか、収益事業を含めた譲渡なので、公益法人としての運営上の財源に支障が生じない、その他3分の1団体規制等の各認定基準に抵触することがない等について、理事会・評議員会等及び行政庁へ合理的な説明ができるかがポイントと考えます。
もし子法人と考えるなら、一般法2条4号にの定義があり、経営を支配している法人として同規則3条の定めがあります。また認定法では5条3号の法人関係者として同政令1条7号に、及び同規則1条に定めがあり、他の法人の財務及び経営又は事業の方針の決定を支配している場合の法人を子法人する定めがあり、制約に留意する必要があります。一般法人の役員構成等により公益法人と車の両輪のように末永くやっていけるかを慎重に検討することが大切と考えます。
また、出資が公益法人の定款の目的・事業の定めから拠出できるか、定款変更が必要か、財源を設立時だけでなく今後もどの程度支出できるか、どの会計から支出し、公益法人としての財源に影響ないかを検証し、理事会等においてまた行政庁に説明できるようにします。役員・職員が兼務することは関係ない法人であるなら一般的にあり得ますが、互いに独立した法人ですから、関係する法人の場合は利益相反、役員報酬・職員給与の適正配分等が問題になりやすく注意が必要です。
                                                                              公法協星田寛
公法協相談員星田寛
 


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