理事が評議員候補者を推薦することについて

理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by わたなべ » 2017年11月09日(木) 19:23

理事又は理事会が評議員を選任し、又は解任する旨の定款の定めはその効力を有しない(同条3項1号)とありますが、理事会が候補者を推薦した中から評議員会や第三者機関が選任するというのは、無効なのでしょうか?
わたなべ
 

Re: 理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by 公益法人協会 上曽山 清 » 2017年11月13日(月) 13:11

わたなべ様

ご案内のとおり、評議員の選任及び解任の方法について、一般法人法第153条第3項第1号は「・・・理事又は理事会が評議員を選任し、又は解任する旨の定款の定め」は効力を有しないとしており、したがって、この定めに反しない選任・解任方法を定款で定めることとなります。
評議員の選任方法に限れば、①評議員会が選任する、②外部の有識者を含めた評議員選定委員会が選任する・・・、この二つの方法が考えられ、これらが一般的ではないでしょうか。
いずれの場合も、理事会は候補者を選定し、評議員会あるいは評議員会選定委員会への材料提供にとどまります。評議員を選任するのは、あくまでも評議員会であり、あるいは評議員選定委員会となります。
なお、評議員会選定委員会を設けている法人の例は少なからずあり、一つの参考として申し上げれば、ある公益財団法人の評議員選定委員会は、監事1名、評議員1名、外部有識者3名の5名で構成されています。
公益法人協会 上曽山 清
 

Re: 理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by 脇から坊 » 2017年11月14日(火) 14:35

「わたなべ」様、  公益法人協会 上曽山清様、

わたなべさんの質問に対する回答は、最終的に「評議員会や第三者機関が選任」した旨の議事録を作成しさえすれば、途中経過は理事・理事会の提案であろうが、推薦であろうが、問題なく正当な選出として対外的にも登記されるのでご心配なく、ということでしょうが、以下のような問題は残りますね。

法人法は、法人の最高機関である評議員会の構成評議員の選出方法を一律には定めず、153条で「理事又は理事会が評議員を選任し、又は解任する」ことを禁じるだけで各法人の事由に委ねている妙な構成になっています。移行時のモデル定款に依って、多くの財団で「評議員は評議員会で選任する」旨の規定をしているようです。そうすると、評議員会を招集するのは理事(179条)で、招集に際しては理事会で議案を定める必要(181条及び施行法58条)がありますから、評議員選任候補名簿は理事会決議で決まることになります。ここで仮に評議員定数10の財団で評議員候補10名の議案を提出すれば、評議員会は理事会提案通りの決議をするほかなくなります。つまり、法人法の根幹である理事会による評議員会支配の禁止は実質骨抜きにされます。自らの手足(評議員会事務局)を持たず、社団の社員に比べ財団に対する利害の薄い外部客人である評議員〔会〕に支配権を持たせるのは無理ではないでしょうか。
脇から坊
 

Re: 理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by わたなべ » 2017年11月15日(水) 09:53

公益法人協会 上曽山清様、脇から坊様

ありがとうございます。
お二人様からの内容を拝見致しました。
確かに、一般法人法第153条第3項第1号により、理事が評議員を選任することは不可能であります。
不可能であることを踏まえた上で、理事・理事会の提案または、推薦であっても、「評議員会で決議しました」という議事録があれば、法律違反であってもその決議は有効になるのでしょうか?

わかりにくい文章ですみません。
事の発端を述べますと、以下のとおりになります。

1・各支部から評議員候補者を選び、その選んだ評議員候補者の名簿を理事に提出。

2・ある支部では、5人の候補者を選ぶ必要があるが、4人しか提出できなかった。

3・評議員会まで1週間しかないので、理事が残りの1名を探し、Aさんへ打診したが、3回は断られた。

4・評議員会まで2日しかないので、理事が諦めずにAさんに打診し、ようやくAさんが承認する。

5・評議員会の議題で、候補者名簿にAさんの名前が載る。

6・評議員会で「その支部では4名しか候補者を提出していないのに、なぜAさんの名前が?」という質問はあった。
  しかし・・・、恥ずかしいことなのですが、その評議員会の評議員のほとんどが「理事が評議員を選任することは
  無効である」という法律があることを勉強していない方が多い。
  一般財団法人になったとはいえ、旧体制のままと思っている方が多いのが原因。

7・そのまま評議員候補者が決議された。

8・約一ヶ月後に、ある支部の役員がAさんの名前に気付く。
  「4人で提出したのにAさんが追加されている。Aさんを推薦したのは誰だ?」
  「理事です」
  「これでは理事が選任したことになるのでは?」

9・と、いうことで、そのことについて理事に一般法人法第153条第3項第1号のことを説明しても
  その理事は「評議員が選任したから有効」としか言ってくれません。

10・なんとか、「理事がAさんに打診した」というところまで聞き出すことができました。
  「Aさんのみ承認してもらうまで打診し続けたということは、理事がAさんを選任したことと同じでしょ?打診する期間があるなら、我々支部の役員に「絶対に5人で提出すること」と説明すべきでは?」

と、こんな感じで揉めている状態です。

ある支部がきちんと5人の候補者を提出していれば、そのいざござは起きなかったのですが、理事にがその支部に何も言わず、Aさんに打診したことが「一般法人法第153条第3項第1号」の法に触れるのでは?という疑問があり、質問した次第です。
わたなべ
 

Re: 理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by 脇から坊2 » 2017年11月15日(水) 11:41

わたなべ様、

いきがかり上、再度補足投稿します。

要は内輪もめですね。これは貴財団の組織内力関係で決着するしかないことです。
一方、対外的・法的には貴理事の「評議員〔会〕が決めたから有効」で押し通せます。何の法的瑕疵もなく公式に登記されます。候補者名簿が如何なる経緯で仕上がったかにかかわらず、評議員会で決議され、公正な議事録に記載されていることがすべてです。 

以下、余談です。
貴財団では各支部から割り当て定数の評議員候補を出し、それを集約して理事会が提案し、評議員会で裁決する仕組みのようですが、その方法の方が新制度の趣旨に反するきらいがあるようです。というのは、今回の制度改革では、シャンシャン決議を排することに極めて神経質に配慮しており、例えば評議員会で「理事の選任議案の決議に際し候補者を一括して採決すること」を定款に定めると認可しない(内閣府『留意事項』4)とまで介入しています。趣旨は、一括採決すると、A候補は〇だがB候補は×という意見が出せないからです(生徒会レベルのお節介!)。この趣旨からすれば、貴財団の評議員選出権は実質的に各支部が握っており、評議員がA支部の甲候補は〇だがB候補は×、A支部は3人でなく4人にすべきといった意見が出せないので好ましくありません。実際には、議事録に「一括採決して承認された」とでも記載しない限り問題にされることはありませんが……。
安倍を首相に決めているのは実質的に自民党ですが、あくまで国会の議決で決めたことにされているのと同じです。
安倍と加計で「よろしく」「OK」のやり取りがあったのは中学生以上であればだれでも理解できますが、事実として首相筋の意向を忖度した委員連で構成されていようと、あくまで独立した「大学設置審議会」で一点の曇りもなく多数決で認可答申されていれば、林文部大臣はいささかの不安も無く「正当な答申により承認」宣言できるわけです。

当該支部の不満や理事の仁義なき行動はくすぶる問題かもしれませんが、それは内輪の事情、とにかく評議員会で議決されていれば対外的には全く問題ありません。
脇から坊2
 

Re: 理事が評議員候補者を推薦することについて

投稿記事by わたなべ » 2017年11月17日(金) 09:43

脇から坊2様

各支部が評議員選出権を握っているという現状。
候補者のうち、誰が○で誰が×、または何人にすべきといった意見が出せない現状。
そのことに「なるほど!」と痛感しています。
それに安倍の件(自民党が「理事」で、国会の議決が「評議員会での議決」)を例えにした解説、本当にわかりやすいです。
「評議員会で議決」という事実を重視するものであり、私の質問については「無効ではない」というものですね。
この件を機会に、今後の当財団の組織の見直しに取り組んで行こうと思います。
ありがとうございました。
わたなべ
 


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