三分の一規定における「他の同一団体の理事以外の役員」について

三分の一規定における「他の同一団体の理事以外の役員」について

投稿記事by 一般財団法人事務局員 » 2017年5月17日(水) 16:17

 一般財団法人の事務局に勤める者です。はじめて投稿いたします。よろしくお願いいたします。

 認定法第5条11号に言う「他の同一団体……の理事又は使用人である者その他これに準ずる相互に
密接な関係にあるものとして政令で定める者」について質問させて下さい。

 後半の「その他これに準ずる相互に密接な関係にあるもの」とは、認定法施行令第5条1号(2号
は略します)によれば「当該他の同一の団体の理事以外の役員(法人でない団体で代表者又は管理
人の定めのあるものにあっては、その代表者又は管理人)又は業務を執行する社員である者」のこ
とになりますが、これに私立学校法で言う「評議員」は含まれるでしょうか。

 私立学校法は第35条1で「学校法人には、役員として、理事五人以上及び監事二人以上を置かな
ければならない」と定めており、さらにこれとは別に第41条で「学校法人に、評議員会を置く」と
定めています。一見、「学校法人の評議員は役員ではない」と言っている(したがって、理事会、
またはこれに準じて評議員会を組織する際、考慮に入れなくてよい)ように読めますが、誤った解
釈でしょうか。

 初歩的な質問で申し訳ありませんが、ご教示下さい。
一般財団法人事務局員
 

Re: 三分の一規定における「他の同一団体の理事以外の役員」について

投稿記事by 公法協相談員星田寛 » 2017年5月23日(火) 16:05

一般財団法人事務局員 様

メールありがとうございます。基本的なことですが、難しい内容です。
学校法人にかかる法令はよく理解しているとはいえません(ごめんなさい)。
認定法が同一団体規制として定めていることは、特定の団体の支配を受けた者による公益目的事業の運営への影響を極力避ける趣旨と理解しています。評議員・評議員会の意思決定権限、意思決定機関として重要な役割を担っておりますが、一般法でも「評議員は、一般財団法人又はその子法人の理事、監事又は使用人を兼ねることができない(173条2項)」と定めており、執行にかかわり役員又は準じる者ではないことを明らかにしています。ついては、認定法からは評議員は業務を執行する者等には当たらないと解しています。同様のことは学校法人の評議員にも当てはまるものと解されます。
もっとも、その学校法人の具体的な定款に定める評議員会の権限規定において学校の業務執行にかかる決定権限の定めがある、又はその者が実態的に業務執行に携わっているならば状況は異なってきますが、(事実をご確認いただき)そうでなければ基本的には貴見の通りと考えられます。
                                                                          以上
公法協相談員星田寛
 

Re: 三分の一規定における「他の同一団体の理事以外の役員」について

投稿記事by 一般財団法人事務局員 » 2017年5月24日(水) 12:11

 星田寛さま

 ご丁寧な回答をありがとうございました。たいへん参考になりました。まとめますと、評議員は一般的には業務の執行に関わる者(理事・監事などの役員や、当該法人の使用人などこれに準じる者)とは見做されないので、「三分の一」規程を考慮する際、勘定に入れなくてよい、ということでしょうか。

 たとえば、評議員会が6名の評議員から構成され、定款には評議員会に関して「三分の一」規定をもつある一般財団法人Aが、他の法人(財団法人や学校法人)Bから、Bの理事2名+評議員1名とか、評議員3名とかをAの評議員として迎え入れても、(一般とは異なり、Bの評議員がBにおいて業務の執行に関わる権限をもつようなケースを除いて)定款にも法令にも違反したことにはならない、ということになりますでしょうか。

 法人の業務に携わるようになってまだ日が浅いため、理事のような業務執行者よりも、評議員のような法人の最高意思決定機関のメンバーを迎え入れる方がよほど問題ではないのか、と思ってしまうのですが、それは素朴な感じ方なのでしょうか。

 上の確認につき、誤りがあれば、ご指摘下れば有り難く存じます。また、何かコメントなどございましたら、よろしくお願い致します。
一般財団法人事務局員
 

Re: 三分の一規定における「他の同一団体の理事以外の役員」について

投稿記事by 公法協相談員星田寛 » 2017年5月26日(金) 12:57

一般財団法人事務局員様

メールありがとうございます。貴殿の気になる点はもっともなことと考えます。
幣協会の有力な意見としても、評議員、監事も含めて3分の1ルールに対応すべきであり、法令の解釈としてもありうると言っています。
小職の既述した私見は法令の解釈の一つです。記載された事例のような6名中3名(うち評議員1名)が同一団体の者で理事を構成することは、ガバナンスの観点から、また技術的能力(認定法5条2号)から相当の説明が求められると考えます。
また、その評議員が実態として執行に関与している場合、また当該学校法人の評議員の権限の定款の定めによって執行への関与により、行政庁の取扱い・判断が異なるものと考えられます。
なお、一般法における評議員会は財務、経営又は事業の方針を決定する機関であり(一般法173,177,178,189からの解釈)、基本的にその構成員である評議員には執行に直接関与できないものと理解しています。
                                                                     以上 星田寛
公法協相談員星田寛
 


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